『壊してみたくなったんです。あなたが手塩にかけて育てたものを。
あなたにも払ってもらいますよ。私が失ったものの代償を…』
ランキング17位、次回対戦相手・アラガキはかつての贋作の教え子でした。
戦地で敵のトラップに掛かって両足切断。戦死の誤報が流れたため贋作も死んだものと諦めていましたが、生還。
しかしジムは閉鎖。待っていると言った贋作も行方知れず。捨てられたという悔しさをバネに僅か3年で17位まで駆け上がった義足のメガロボクサー。
今回は立ち位置による意見の違いが際立った回でした。
『お互い違う道を選んだんです』(贋作)
『いつまで昔のことにこだわってる。惨めだと思わないか?今のおまえは主人に見捨てられた飼い犬同然だ』(アラガキのセコンド。退役軍人ミヤギ)
『あんたには感謝してる。だが人にはそれぞれ事情がある。あんたと俺が別の人間のようにな』(アラガキ)
『オッサンにはオッサンの生き方があるし俺には俺の生き方がある。誰かのせいにしても結局決めるのはてめえだ』(ジョー)
どの立ち位置にも理があります。肯定はできなくとも否定もできない理が。
拳銃口に突っ込んで自殺しようとしているアラガキの回想が凄まじい。引き金を引こうとしたときにこぼれ落ちたドッグレースの外れ券。
アラガキの回想で象徴的に使われるアゲハ蝶。元軍人でトラウマ持ちでアゲハ。
なんかもう“舞々”の前フリとしか思えませんが…。
試合はアラガキのパンチにジョーが沈んでカウントナイン。