バニシング・ポイント
あ、日本アカデミー賞だったんだ今日(もう昨日か)。・・・どうでもいいです。
さて。
「また会おう」
言い残して男は消失点(バニシング・ポイント)へ。
「バニシング・ポイント」(1971年/リチャード・C・サラフィアン監督)
アメリカン・ニューシネマです(DVD中古で買いました)。
広い・・・道しかない、いや時には道すら見えない。広がりたい放題広がる荒野。
走るのは白のダッジ・チャレンジャー。
こんな所にはでっかくてごっつくて燃費の悪そうなアメ車がよく似合います。
デンバーからサンフランシスコまで15時間で車の陸送ができるかどうかの賭け。
多分どーでもいい事なのでしょう。
走る理由も意地もなく、あるのはただ虚無。
アップス(覚醒剤/スピード)を貪り喰い昼夜なく走るコワルスキー。
停車拒否という瑣末な理由で、これを追う警察。
警察無線を傍受して情報を流す盲目の黒人DJスーパー・ソウル。
「シャイニング」がジャックにとってハッピー・エンドであったように、消失点への到達はコワルスキーにとってのハッピーエンド、魂の開放なのでしょう。
これ今リメイクしたら、くーだらない理由と説明が金魚の糞のようにダラダラとくっついた低脳な映画になっちゃうんでしょうねえ。
消失の刹那、ふっと笑みをもらすコワルスキー、その絵さえあれば説明なんか一言もいらないのに。