デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

マスターズ・オブ・ホラー/ドリーム・クルーズ

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ううむ・・・。
他にもっとまともな映画撮れる人がいたのではないだろうか。

「ドリーム・クルーズ」(2007年/鶴田法男監督)

アメリカのホラー・アンソロジー・プロジェクト「マスターズ・オブ・ホラー」第2シーズンの1本。

第1シーズンでは三池崇史が招かれて「全米放送禁止」の栄冠を獲得しております。

財産目当てに不細工な女と結婚してその女ぶっ殺して、美人の後妻(木村佳乃)もらったけど外人の顧問弁護士と浮気されてプッツーンな男を石橋凌が演じております。

原作は鈴木光司の短編「夢の島クルーズ」。

クルーザーという「密室」舞台のゴースト・ストーリーなのですが、テンポが悪い上に真新しいものが何ひとつないダメダメな出来でございました。

貞子、加椰子が作った幽霊像(カクカクとした動き)が既にギャグとしてしか機能しないという事実に唖然。

ちぎれた腕に首締められて「うー!」とか言ってるのも、ピラニアの模型を自分で首に押し付けて「きゃー!」とか言ってる「殺人魚フライングキラー」から全く進歩していないし。

予定調和にも程があるオチも不満一杯。

大体、鈴木光司の原作に面白かったモノってないです。
「リング」は1作目だけ。それも良かったのはの呪いのビデオのビジュアルとラストの(原作にはない)貞子現出シーンだけ。

仄暗い水の底から」なんかハリウッド・リメイクの「ダーク・ウォーター」の方が遙に良く出来てました。

身内(高橋洋とか黒澤清とか)がこぞって絶賛しているのも気色悪い。

駄目なものは駄目って言おう。