デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

前立腺なんかなくったって・・。 ヴィーナス

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パブのテーブルに持ってる薬をぶちまけてマーブルチョコのように喰い散らかす老人二人。

よく見りゃひとりはピーター・オトゥールじゃありませんか。歳とったなあローレンス。

「ヴィーナス」
(2006年/ロジャー・ミシェル監督)


モーリス(オトゥール)は今や死体役しか周ってこない老境の名優。

かつて棄てた女房にバネッサ・レッドグレーブ・・嗚呼、こんなになっちまったのか。

時の止まった老人社会に飛び込んできた若い女という“珍客”。

“快楽を追い求める事”を何より優先して生きてきた男の老いらくの恋、と言ってしまえばそれまでなんですが、でもそういう(それだけの)話です(笑)。

前立腺がなくなっても魂は勃起する!相手がアバズレでも若い女ならヴィーナスだ!

何と言う迷いのない生き様!

悲哀を含みながらもじんわりと暖かい「逞し老人物語」です。