デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

羊には及びませんが…。 ブラック・サイト

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ジョディー・フォスターが「ハンニバル」のクラリス役を蹴ってジュリアン・ムーアに落ち着いた時、「ダイアン・レインでいいじゃん!」とか思ったクチなので、今回の設定は個人的に大賛成。

「ブラック・サイト」(2008年/グレゴリー・ホブリット監督)

原題は“UNTRACEABLE”(追跡不能)。

アクセス数が増加すると人質の死期が早まる公開殺人サイト“Kill With Me?(一緒に殺しちゃう?)”を操る犯人と、FBIサイバー犯罪課捜査官ジェニファー(ダイアン・レイン)の攻防戦。

興味本位で他人の死を覗く輩が増えると、抗凝血剤の投与が増えて血が止まらなくなったり、放熱ランプの数が増えて皮膚が焼け爛れたりという“ハイテク猟奇”なサイコ殺法が炸裂しています。

ジェニファーの相棒グリフィン(コリン・ハンクス)はトム・ハンクスの息子。華がないにも程がある風貌が親父さんそっくり。

後半、お話を収束させるためにかなり強引かつ乱暴な展開を見せますが、“周回遅れのハンニバル”としてはまずまずの出来なのではないかと。

一番感心したのは、事件の鍵を握るニュース映像。

橋の上で拳銃自殺(ナイス飛沫)→そのまま落下→停めてあった車に激突、という流れをヘリコプターからの1カットに納めているのですが、どうやって撮ったのでしょう。実に素晴らしい映像です。