『わたしの目の細いうちはストーリーまんがなどやらせはせんぞ!』by成原成行博士
OVA(今月4日のレビュー参照)を見たら、久しぶりに原作コミックが読みたくなりました。
「究極超人あ~る」(ゆうきまさみ著/小学館文庫全5巻)
何と見事なヌケ具合。ストーリーなどあって無きが如し。説明なぞ野暮の極み。
主要メンバーが隙あらば突っ込み無用でボケ倒す、点と点を結ばない瞬間芸の数珠繋ぎ。
一発ネタを解説するのも野暮の極み。百も承知、二百も合点ではございますが、リスペクトの一端を垣間見るのも一興かと。
まずは、ホンモノの幽霊部員をビビらせた「外道照身霊波光線」。
ネタ元は「光の戦士 ダイヤモンド・アイ」。変身ヒーローではなく召還ヒーロー。シャザーンとかハクション大魔王の系の人です。
アイの外道照身霊波光線を浴びると人間に化けている前世魔人の正体が明らかに。
原作は「レインボーマン」「月光仮面」「コンドールマン」の川内康範。
「テレスドンの目」はご存知ウルトラマン第22話「地上破壊工作」(実相寺昭雄監督)に登場した怪獣テレスドンの目の事(応用編として「ケムラーの目」あり)。
まことの得意技「キングアラジンのまね」は、怪奇大作戦第1話「壁抜け男」に登場した怪盗キングアラジンから。正体は奇術師・一鉄斉春光。彼が水中箱抜けをする時にダミーの脚を片に担いで海老反っているように見える体形を模したもの。
これを更に丸めると“ひとりするめ固め”(つげ義春の「必殺するめ固め」より)になるのですが、どっちも画像が見つかりませんでした(残念!)。
他にも成原博士が卯之助兄ぃの真似をしたりとか色々ありますので、是非、皆さんも重箱の隅に地獄突き連打しながら元ネタ探しをしてください。