
全編デジャヴの絨毯爆撃。
「だってぇ、あれもこれもそれも皆やりたかったんだよぅ!」という監督の叫びが画面から迸りまくっています。
「ドゥームズデイ」(2008年/ニール・マーシャル監督)
もう何からご紹介してよいやら(笑)。
時は現代(2008年)。スコットランドはグラスゴーで殺人ウィルス大流行。
事態を重く見た英国政府はスコットランドを巨大な壁で覆ってまるごと隔離(勿論スコッツは助けず放置)。
ネタ的にはここだけで1本の映画に出来る“スコットランド戒厳令”を冒頭10分で豪儀に使い捨て!
さ、これで一安心、と思ったら27年後ロンドンで再び殺人ウィルス発生!
ここで死滅したと思われていたスコットランド内に生存者がいる事が発覚(3年前から監視衛星が生存者を確認していたのに諸般の事情で無視)。
おおっと、確か中にはウィルス研究の権威ケイン博士(マルコム・マクダウェル)がいたはずだ。ワクチンが! 最悪でも生存者から抗体が!
という訳で女兵士エデン・シンクレアをリーダーとする特殊部隊(機銃士の名前はミラーとカーペンターだ!)が城壁内へ。しかし、そこは混沌と暴力が支配する闇鍋世界なのでしたぁ!
エデンさん(ローナ・ミトラ。写真一番下。ケイト・ベッキンセールではない)、アイパッチはしていませんが、片目義眼です(←結構使えるアイテム)。
「27年後」(何で28年後にしなかったんだろ)の世界で女スネークが挑む「エスケープ・フロム・スコットランド」。
街中を滅茶ぶつけしながら走り倒す特殊装甲車(写真1枚目)はどう見ても「エイリアン2」のATT77(写真2枚目。音楽が♪ベベン…ベベンな誰かさん風)。
城壁内の住人はパンクな野人集団(適者生存って事でしょうか。野外ステージではショータイムもあるぞ!)。
装甲車を棄てて四散した特殊部隊を追い立てる武装バス(コニー・アイランドまで走れ!)。
脱出は勿論、列車(ここで自爆のカウントダウンでもあれば完璧でしたね)。
マルコム・マクダウェルの棲家はお城(流石スコットランド)。甲冑男とエデンのグラジエーターな殺し合いを眺める様は正にカリギュラ!
クライマックスはバイカー軍団との壮絶カーチェイス。ここで女スネークが女マックスに!(写真3枚目が本編。4枚目が「マッドマックス2」)
マッドマックスに関してはかなり細かい所まで気を使ってオマージュ捧げまくっています。
1本の映画として評価したら「?」かもしれませんが、中二病映画にそんな事言うのは野暮。
とりあえず「カーペンター全般(特に1997)」「マッドマックス(特に2)」「エイリアン2」「ウォリアーズ」「ゲーム版バイオハザード」辺りが好きな人は生暖かい目で見守ってあげてください。