デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

【Gメン’75以来の人と】総長を護(まも)れ!【西部警察以来の人】

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『筋を通す。それだけの単純な事が今の時代、難しい事になってしまった。どんな世界で生きていてもいいんだ。自分がブレなきゃな』

工藤組組長補佐・上杉(白竜)は、元警視庁SP。今の仕事は総長・板倉(内田裕也)の護衛。

総長、本日の商談は原宿の土地開発。元々手を挙げていた柴田組に引導渡して漁夫の利を狙う狡猾作戦。

テーブル挟んで対峙する総長と柴田組組長 柴田(藤原喜明)、幹部・鬼塚(ジョー山中)、総長の脇に控えるのは工藤組組長・工藤(伊吹剛)。

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狭い和室に圧をかます裕也、喜明、山中、そして剛。

何かこれだけでお腹一杯な構図です(笑)。

「総長を護(まも)れ!」
(2010年/辻裕之監督)

 

5年の歳月と3億円近い現金を投入している開発案件を掠め盗ろうとする総長の横車に納得のいかない柴田・鬼塚が板倉を殺(と)るため殺しのプロにお仕事発注。

上杉不在時を狙って放たれた凶弾。幸い、板倉は無事でしたが、流れ弾が一般市民の命を奪い…。

被害者女性の婚約者である結城(北条隆博仮面ライダー剣…のサブキャラ、仮面ライダーレンゲルこと上城睦月)は、復讐を誓い板倉の事務所に殴り込み。

事情を察した上杉は結城を再び襲ってくるであろう殺し屋軍団を待ち伏せる護衛部隊「シールド」のメンバーに誘い入れ…。

というちょっと異色なVシネです。

地味な展開ながら何気に面子が豪華なので、それだけで見入ってしまいます。

『サムライの生き方を受け継いでいるのは俺たちヤクザなんだよ。義を重んじ、盃に殉じて生きてる。それが任侠道であり、武士道なんだよ』

サムライの志を継いでいるのがヤクザという主張はさておき、六代目渋谷一家若頭、工藤組組長・工藤を演じる伊吹剛が渋い。

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「Gメン75」以来だなぁと思っていたら、「西部警察」でしか見たことの無い御木裕まで。

ガンエフェクトはいつもの浅生マサヒロなので絵面は申し分ありませんでしたが、辻監督にしては銃撃戦の演出のキレが今ひとつな感じがしたのは気のせいでしょうか。

どーでもいい話ですが、観ている間、伊吹剛と伊吹吾郎がごっちゃになって困りました。

伊吹剛さん、若い時はスリム系でしたが、歳喰って恰幅が良くなってシルエットが似てきちゃって(ここに必殺繋がりで新克利が割り込んで来て更に混乱)。

まぁ、こういう懐かし系の役者さんが拝めるのもVシネの良いところです。


内田裕也×ジョー山中と言えば、

★そして、内田裕也×白竜と言えば、

 

 

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★本日12月30日は「地下鉄記念日」。1927年(昭和2年)のこの日、上野~浅草間(2.2km)に日本初の地下鉄(現:東京メトロ銀座線)が開業しました。

地下鉄実現に尽力したのは実業家・早川徳次(はやかわ のりつぐ。1881~1942年。人呼んで「地下鉄の父」)。

工事中には様々なトラブルに見舞われたそうですが、その知られざる原因も描いていたのが、

レビューでは触れておりませんが、早川徳次役は宍戸錠でした。

★そして本日は鶴田法男監督(1960~)の誕生日(おめでとうございます!)

鶴田法男が監督し、上記「帝都物語」でブレイク(?)した嶋田久作も顔出ししていたのが、