『うるるうげがごばらげろばー!』
もし、この世に“吐き演技世界選手権”なる大会があれば、間違いなくぶっちぎりでウド・キアが優勝でしょう。
「処女の生血」(1974年/ポール・モリセイ監督)
アンディ・ウォーホル提供のキッチュなドラキュラ。
ルーマニアでは面が割れている上に処女が少なく、ドラキュラ伯爵(ウド・キア)の命は風前の灯。
こうなったら最後の勝負。敬虔なキリスト教徒が多いイタリアに遠征して処女入れ喰いだ!
この最初の判断が大間違いだと思いますが、車に棺桶括りつけて従者と共にいざ出国。
首尾よく4人姉妹を有する没落貴族の屋敷に招かれますが、噛む女噛む女全部ハズレ。非処女の血を吸うと体が拒絶反応を示してデス&リバース。
『うるるうげがごばらげろばー!』
『伯爵!大丈夫ですか?!』
『もうこの試練に耐えられない。棺桶で眠りたい』
ウド・キアの虚弱で情けないドラキュラが最高。
因みに「古畑任三郎」に出てきた“真似っこゲーム”(水を飲んだふりして吐き出すアレね)は、この映画のパクリです(演ってるのはロマン・ポランスキー)。
日本公開当時のポスターとかコピー見ると、完全に“残酷ホラー”として売ろうとしていますね。74年だから仕方ないですが、無茶するなあ東映洋画。