デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

浜美枝万歳! キングコングの逆襲/東宝チャンピオンまつり版

イメージ 1

天本英世万歳!でもリンダ・ミラー万歳!でも良かったのですが、衣装数の多さで浜美枝に軍配としました。

キングコングの逆襲」(1967年/本多猪四郎監督)

DVDの画質の良さに驚嘆。滲みもなく、シャープ過ぎず絶妙。デジタル・リマスターの驚異って奴でしょうか。

北極で核兵器の素“エレメントX”を採掘。作業をするのはキングコングに似せて作られたロボット、メカニコング。

作ったのは国際的お尋ね者ドクター・フー(マンチューなんでしょうね、元ネタは。怪演一代天本英世)。資金源はアジア某国。エージェントはマダム・ピラニア(浜美枝)。

氷の地表を掘るのに巨大な猿型ロボットが必要なのか? それが使えなかった(エレメントXの磁気の影響で動作不良を起こした)からと言って、本物のキングコングを生け捕ってくる必要があったのか? などと考えてはいけません。

特撮とキャラクターががっぷり四つになった存在感の競演は正に百花繚乱のお祭り気分。

実物大のホバークラフト、短い脚で助走無しのドロップキックをかますゴロザウルス、ヘッドロックからの首投げでマウントとって顔面パンチというキングコングバーリトゥード殺法、メカニコングのつぶらな瞳、身長20mという設定から巨大なミニチュアとなった東京タワーの大攻防線・・特撮の見せ場もてんこ盛り。

看護婦役のリンダ・ミラーもミニスカ全開、萌え満開。

オリジナル版(104分)だと、ドラマ部分がくどくてちょっとテンポが悪いのですが、何とDVDには映像特典で73年リバイバル時(東宝チャンピオンまつり)の短縮版(57分!)が!

多少、辻褄は合わなくなっておりますが、特撮・アクションのつるべ打ちの合間にちょこっとドラマという子供を飽きさせないナイス編集。

全長・短縮いずれも宝田明は完全にお飾り。ここまで存在感の無い主役も珍しい。

台詞の度に「はっはっは」と笑う天本英世とやたらキュートな浜美枝に酔いしれましょう。