
『一生ここにいろと言われたらどうする?
…まあ3日もわんわん泣けば諦めつくな』
花輪和一。漫画家。銃砲刀剣類等不法所持、火薬類取締法違反で懲役3年。雑居房のお仲間と出所後の連絡先交換(不正連絡)したのが発覚して懲罰房行き。

『なかなか軽やかな感じで、いいじゃないの』
与えられた仕事は封筒貼り(病院のクスリ袋作り)。
『んん。いい。これこれ。この感じ。こういう作業はなかなか面白くって好きだな』
そうそう、単純作業って結構楽しいのよね。

『ああ~すっごい充実してる。誰とも会わなくていいし。仕事は頭も使わないし。これは自分にぴったりの場所だな』
自由を制限されるのはまっぴらですし、ホラーもカルトも美少女アニメもアドベンチャーゲームもヘヴィメタルもない世界で生きて行くのはやはり不可能だとは思うのですが、どうにも今の仕事内容を考えると、憧れてしまいます、こういう世界。
『懲罰房の方が雑居房より生きやすく、毎日が充実していて楽しいというのはどういう事なんだろう。風呂は一番風呂だし、新聞まで読めるんだからなあ。ここに来られて良かったな』
人と会わない、頭使わない、仕事は自己完結でマイペース。そこだけ見れば人生の楽園じゃないですか。
ハッピーライフ懲罰房。