「ぼく勉」と「五等分」。身近な相似。他人の空似か遠縁か。
さくっと類似点を挙げてみると…
- ヒロインは5人。全員落第崖っ淵のお馬鹿。ただし、各自1教科はギリ赤点回避の得意(?)科目あり。
- 主人公はガリ勉型優等生。家は貧乏。料理上手で散髪もできる妹あり。ヒロイン全員の赤点回避を条件に家庭教師を引き受ける。
- ある条件を満たすと将来必ず結ばれるという校内ジンクスあり。
骨格だけ見れば全く同じお話なのですが…。
「五等分の花嫁」(2019年1月-3月放送/桑原智監督)
上杉風太郎は高校2年生。全科目満点の学年主席ですが社交性ゼロ。家は借金で極貧。昼は学食最安値「焼肉定食焼肉抜き」でぼっち飯。
「ぼく勉」唯我成幸と「アホガール」阿久津明を足して割った感じのキャラですね。
左から、上杉風太郎、唯我成幸、阿久津明。
そんな風太郎に舞い込んだ超高額アルバイト「家庭教師」。
生徒は先日、学食で最悪の出会いをした転校生にしてクラスメイトの中野五月(なかのいつき)…をはじめとした一卵性五姉妹。
上から一花(いちか)、二乃(にの)、三玖(みく)、四葉(よつば)、そして五月。
タワマン30階に姉妹だけで暮らすセレブですが、学業は全員壊滅。
五月のみならず姉妹全員から激しい拒絶(もしくは無視)を受ける風太郎は何とかして姉妹に取り入ろうと画策。
比較的協力的な四葉を足掛かりに三玖、一花と攻略を進めていきますが…。
最大難関は二乃(左。右は一花)。個人的にはヘッドホン娘・三玖一点買い。
ひねりのある展開も動きのある作画もないので、姉妹のキャラだけが命綱。
しかし、ここが弱い。髪型や性格は異なるものの、一卵性五姉妹なので顔の作りが全く同じ。現在に至る生活環境も一緒(全員富裕層)なので、差別化属性を作る事が困難。
顔が同じという事を逆手に取ったネタは幾つかありますが、無理が多い…。
更にフラグ立てイベントが弱いので姉妹が風太郎に傾いていく心情に今ひとつ説得力がありません(そりゃ惚れちゃうよなぁという線にたどり着けない)。
1期は人物紹介と地ならし、2期でキャラの掘り下げと伏線回収、という流れを想定しているのだとしたら2期に期待ですが…。
この写真に関する伏線の数々も回収して欲しい…。
「五等分」は2017年8月、週刊少年マガジンで連載開始。2019年1月-3月に1期放送、時期未定で2期制作決定。
「ぼく勉」は2017年2月、週刊少年ジャンプにて連載開始。2019年4月-6月に1期放送、10月-12月に2期放送。
全然関係ないですが、1964年に足並み揃えて公開された「未知への飛行」と「博士の異常な愛情」という異形の双生児を思い出しました。