『もう安全?』
(Are we safe?)
『1日1日に感謝して生きよう』
(One day at a time, Mei. One day at a time.)
ふと「ランボー/怒りの脱出」の締めの会話、
『これからどうする?』
(How will you live, John?)
『日々を生きます』
(Day by day. )
を思い出しました。
「SAFE/セイフ」
(2012年/ボアズ・イェーキン監督)
地下格闘技の世界で下手打って(2ラウンドで負けるはずがうっかり1発KOして)、大損こいたロシアンマフィアに妻を惨殺されてしまったルーク・ライト(ジェイソン・ステイサム。以下ステイサム)。
生きる気力を失って、地下鉄に身を投げようとした時、ロシアンマフィアに追われている中国人の少女を目撃。
一度見た数字は写真的記憶力で絶対に忘れないという特殊能力を持った少女を巡って、ロシアンマフィア、チャイニーズマフィア、悪徳刑事グループが三つ巴の争奪戦。
少女が記憶している数列が意味するものは…。
ステイサムが格闘家設定なので徒手空拳で挑むのかと思いきや、実はニューヨークで最も恐れられていた元特命刑事という過去がありました。
銃器の扱いもお手の物という属性が追加され、この時点でほぼ無敵に。
登場するハンドガンはベレッタ(P×4 Storm/92FS)、グロック(17/19)などなど。
基本、銃器は相手のものを奪って使用なので決まった得物はないのですが、ステイサムが主に使っていたのはジガナスポーツ【American Tactical Imports FS9 (TiSAS Zigana Sport)】。
トルコのTİSAŞ(Trabzon Silah Sanayi AŞ:トラブゾン銃器製造会社)が2000年から製造しているダブルアクションピストル「ジガナシリーズ」のバリエーション。
「スポーツ」はコンペンセイター(発射ガスを上や左右に偏って噴出させることで、反動や銃口の跳ね上がりを抑える装置。マズルブレーキとも)を備えた競技用モデル。「FS9」はアメリカ向け輸出モデルの呼称。
以前はアメリカのアメリカン・タクティカル社による輸入販売が行われていましたが、現在では、トルコ国内のセキュリティ企業数社が使用しているのみらしいのでひょっとすると貴重映像なのかもしれません。
警官、マフィア共に遠慮無くマシンガンぶちかましてくるのであちこち景気よくハチの巣。
左上Heckler & Koch MP5A3 、右上MAC-10、下がHeckler & Koch MP5K
両マフィア、警察(市長含む)の思惑とか事情とかイマイチ飲み込みにくいのですが、ステイサムの迷いのない暴れっぷりを観て溜飲下げる事に集中すればそこそこ楽しめると思います。
お話の要になる中国人少女メイがブサイクで乗れんという意見もあるようですが、特にロリ萌えを期待する所ではないので、これで良いと思います。幼少期のダコタやクロエみたいな顔立ちの少女が数学の天才とか言われてもリアリティないですし。
≪行きずりの 子供を守る アウトロー≫と言えば「グロリア」「レオン」ですが、本日は代表してこれを。
★本日3月19日はブルース・ウィリス(1955~)の誕生日(おめでとうございます!)
本日ご紹介のジェイソン・ステイサム、ニコラス・ケイジと並んで「来る仕事拒まず」で「てっぺんがちと寂しい」大御所。
今日は地味ぃな佳作と派手ぇな空っぽ作を。