『俺が愛用している《鬼の包丁》だ。いつも使っている物音も立たない完璧な武器さ』
This I call...ONI NO HOUCHOU. It means "the Devil's Butcher Knife."
I use it a lot. It's the perfect weapon. Very quiet.
抜けば玉散る氷の刃。修羅場潜りの相棒の名は《鬼の包丁》(ちゃんと日本語で「ONI NO HOUCHO」と言っています)。
ちょっとダサ目なネーミングな気もいたしますが、同じ名前の実刀が存在します。
柳生連也斎が就眠中刺客に襲われた際、脇差で片手斬りにしたことから「柳生の鬼包丁」の異名持つ「柳生連也 秦光代 鬼の庖丁」がそれ。
サイズも大体同じくらい(全長70cm、刃渡り45.5cm、柄長16cm)なので、これを参考にしているのかもしれません。
他の役者なら「ただの偶然」でおしまいですが、なんたってセガールですからね。やりかねません。
「沈黙の執行人」(2014年/キオニ・ワックスマン監督)
これはWOWOW・テレ東放送時/AMAZON PRIME配信時の題名でビデオタイトルは「リターンド・ソルジャー 正義執行人」。
何でも沈黙しちゃえばいいってものでもありませんが、リターンド・ソルジャーにするんなら沈黙の方がマシかも。
そもそもリターンド・ソルジャーって帰還兵(soldier returned from the front)の事で、除隊後に非戦闘地区で殺人機械にリターンする兵士って意味じゃないだろ。
因みに原題は「A GOOD MAN」(背景に赤字で「好男人」とか入っているので、またぞろ中国資本かと思いましたが、そういう事ではないようです)。
かつて一流の特殊工作隊だったアレクサンダー(スティーブン・セガール)は暗殺任務執行中に民間人を巻き込んだ事を契機に除隊。
今は東欧の片田舎で便利屋として糊口を凌ぐ日々ですが、常に脳裏をよぎるのはあの日、暗殺し損ねた中国の武器密売人チェン。
この街のロシアンマフィアはチェンと繋がっているらしい(マネロン担当)。
そのロシアンマフィアが次々殺される連続殺人事件発生。現場には必ず線香と「鬼佬(グワイロウ)」の文字(劇中では女刑事が「White Ghost」と解説していました)。
元々本作、キオニ監督の前作「沈黙の処刑軍団」の続編として企画されたようなのですが、色々あって(多分セガールがあれこれ口出しして)残ったのはセガールの役名「アレクサンダー」のみに。
いやそれもう完全に別物だろ。
粗製乱造のセガール映画にしてはそこそこ観れる方。
音響(特に銃声)に力が入っていて、音で誤魔化された感無きにしも非ずですが。
しかしやはり見せ場は≪鬼の包丁≫。
ロシアンマフィアもチャイニーズマフィア(の手先)も景気よくすっぱすっぱと切り刻んでくれます。
銃火器はColt M1911A1、Beretta 92FS、Walther P99、Walther PPなどオーソドックスなものばかりで、特に目を引くモノは…。
出演者紹介も兼ねて左がセガールに代わって肉弾戦を担当するヴィクター・ウェブスターとRomanian AKM 、右が癒しの美少女ソフィア・ニコラエスクと武器商人チェンが持つTaurus Model 44 。
★結局お話が繋がる事はなかった前作(?)はこちら。
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★本日5月26日はパム・グリア姐さん(1949~)の誕生日(おめでとうございます!)
セガール×パム姐さんと言えば…