長い髪、切れ長の眼、何か良い匂い。そしてミステリアスな佇まい。
高校生活初日にしてマドンナの地位を確立した超絶美少女、古見硝子(こみ しょうこ)。
しかし、彼女は…
「古見さんは、コミュ症です。/コミュ01 喋りたいんです。」(2021年10月6日深夜テレビ東京放送/川越一生演出、渡辺 歩総監督)
中学時代に中二病を発症し、痛い目を見た過去を持つ小心者・只野仁人(ただのひとひと)。
高校生活開始に当たって立てた誓いは「周りの空気を読み、波風の立たない高校生活を送る」。
そんな只野くんが下駄箱で出会った「すごい美人」。
まずは挨拶…をしましたが反応は…。
ある種の人にとっては「ご褒美」な蔑む視線。
そう、このすごい美人、古見さんは人と話すのが苦手(なだけで関わりを持ちたいと強く願っている)な「コミュ症」(コミュ障ではない)なのでした。
自己紹介もできないため、黙って黒板に名前を書いたら「超COOL!」と受け取られて更に株上昇。
どうも古見さんは怪しい行動とっても周りがいいように解釈してくれる特殊スキルを持っているようです。
この古見さんの「悩み」に気付いたのが全スキル平均値(見方を変えれば何でも普通にこなせるオールラウンダー)な只野。
人生初の理解者登場。でもやっぱり会話は高ハードル。
ならば自己紹介同様、黒板使っての筆談なら…。
古見さんは喋りたいのに喋れず悶々と過ごした中学時代を吐露。
挨拶もできない自分を卑下して立ち去ろうとする古見さんですが、只野が黒板に一言。
今日はいい天気でよかったですね。
古見さんが「はい」と返す。恐らく初めての家族以外の他者との会話。もうひとこと、と促されて「桜が綺麗でした」
ここから黒板を埋め尽くす会話、会話、会話。
辛い話をしている(書いている)時は涙のように見えたチョークの粉が雪のように桜のように。
ここの演出巧い。音楽もいい。
「古見さんの夢は?」「友達100人作ることです」「じゃあ僕が1人目の友達になるし、あと99人の友達作りも手伝うよ」
自分の言葉に動揺し照れまくる只野に古見さんは一言。
「よろしくお願いします」
クールビューティーな古見さんが、突然猫化するのが滅茶可愛い。
渡辺総監督は「謎の彼女X」でも、ちょっと特殊な女の子との恋愛を上手に掬っておりました。
間合いもテンポもいい感じ。今期イチオシになりそうです。
おまけ
タイトル画像ボツ案(原作の黒板シーン)
★そう言えば、喋りが苦手で基本筆談…を通り越して川柳談になっていた女の子がいましたねえ。
★ご参考
★本日10月8日は新旧戦うダブルヒロイン、シガニー・ウィーヴァー(1949~)&クリスタナ・ローケン(1979~)の誕生日(おめでとうございます!)。
何も考えずに代表作をひとつずつ。