デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

切ない…(ノД`)シクシク。 可愛いだけじゃない式守さん #7-8

『大事な事は他人には言わずに心に秘めておくもの…だそうだ』

『誰の言葉?』

『映画の中で恋が叶わなかった少女の…言葉だよ』


第2話の球技大会で式守さんと白熱の戦いを演じたバレー部エースの狼谷(かみや)さん。

この時、和泉くんは狼谷さんと面識があるそぶりを見せていましたが、こんな繋がりと感情があったとは。

「可愛いだけじゃない式守さん/第7話・文化祭Ⅰ|第8話・文化祭Ⅱ」(2022年5月28日、6月3日深夜テレビ朝日放送/伊藤良太監督)

タイトルは文化祭ですが、実質狼谷≪すべり台≫回。

8話は冒頭から「シンデレラ」になぞらえた映像が狼谷の「叶わぬ恋」を暗示していて切なさターボ。


文化祭開催中、図書室は休憩所として開放されるので、図書委員が交代で「店番」。

二日目午前の担当は和泉くんと狼谷さん。

文化祭の最中に図書室に来るモノ好きはおらず、誰にも邪魔されない二人だけの時間。

和泉くんと式守さんの交際は同じバレー部の猫崎を通じて狼谷さんの耳にも。馴れ初め恋バナに何故かがっつり喰いついてくる狼谷さん。

お付き合いの始まりは丁度1年前の文化祭。男女別に配られるナンバーカード。同じ番号を引いた男女が写真に納まると結ばれるというジンクス付きイベントで和泉くんと式守さんが同じ数字を引き当て、そのまま和泉くんが告白。

今年もそのイベントは健在。和泉くんの番号は44。

番号はクラスごとに貼り出されるので誰が何番を引いたのかは根気よく探せば分かる。今年、和泉くんと同じ番号札を引き当てていたのは…狼谷さんでした。

何としても和泉くんと2年連続カップル写真を撮りたい式守さんは、猫崎を介して図書室の狼谷さんを呼び出し、番号札の交換を懇願。

気前よく交換に応じてくれた狼谷さんですが、渡す時に一瞬の躊躇(この演出巧いわ)。

図書室受付の当番はお昼即ち12時まで。時計の針が重なれば二人だけの時間も終わる(このシンデレラ演出も巧い)。


何気ない素振りと機微から狼谷さんの泉くんに対する想いを知ってしまった式守さんは番号札を返しに…。何故?と問う狼谷さんに式守さんは…

『これはもらってはいけないものだからです。そうですよね、狼谷さん?』

『…どうして!?』


理由はただ、失礼なことをしたくなかっただけ。自分たちの為に心を殺そうとしているなら、その好意に甘えるのはズルイ事だから。

『私の好きな人を好きになってくれる人に悪い人はいないと思うから』

この時の狼谷さんの回想が切なさに拍車をかけます。

放課後になるといそいそと図書室に向かい、委員の仕事の時だけ、髪を降ろし、着崩したシャツもスカートの中にしまい、前髪を整えて…。


彼の静かな優しさがほかの誰といるより心地いい、それだけのはずだったのに。

『どうして…ただの友達になれなかったんだろう』


大粒の涙をとめどなく流す狼谷さん。番号札を破り捨てて抱きとめる式守さん。

見ようによっては「勝ち組のマウント」になってしまうシーンですが、それでも式守さんの潔さは素敵だなぁと思います。

『良かった…あの子が彼女で。どうか幸せに』

多分、観ていた人は皆≪いや貴女こそ、貴女こそ幸せに!≫と思ったのではないでしょうか。

狼谷さんに幸あらんことを。

 

おまけ❶

アニマル喫茶で蜂になった八満と打ち上げで式守さんに餌付けされる八満(そうです私は八満推しです)。

おまけ❷

文化祭最終日は式守さんの誕生日。打ち上げ後に和泉くんからプレゼント貰ってギャグマンガのような泣き顔になる式守さん。

 

 

 

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★本日6月8日は「成層圏発見の日」。

1902年(明治35年)のこの日、フランスの気象学者テスラン・ド・ボール(1855~1913)によって成層圏が発見されました。

偏差値貧乏な頭が最初にぶつかる疑問。成層圏と大気圏ってどう違うの?」

「大気圏」は5つの層に分かれており、各層は高度や温度変化によって「対流圏」「成層圏」「中間圏」「熱圏」「外気圏」とそれぞれ名前が付けられています。

つまり成層圏も大気圏の一部という事です(詳しくはググって)。

大気圏と言えば「突入」(笑)。映画でも漫画でもアニメでも見せ場です。

頂点は何と言っても「サイボーグ009/地下帝国ヨミ編」のラスト(実質最終回)。

という訳で大気圏突入ネタ3本立てをどうぞ。