タコと触手はエロスの源泉。
「うる星やつら/第19話・魔境!戦慄の密林」(2023年2月23日深夜フジテレビ放送/ソエジマヤスフミ演出)
旧作対応エピは第115話(通算138話)「魔境スペシャル! 面堂邸の財宝を探せ!!」(1984年6月13日放送)の前半(後半は別の原作エピ「家宝は寝て待て」で、併せ技1本回)。
正直、後半部分(終太郎幼少期に作られたが、その後完全に忘れ去られた私設遊園地での大冒険)の方がはるかに面白い(何せまだ公開前だった「インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説」のパロディがてんこ盛り)のですが、前半にも見せ場はありました。
それは大ダコVSしのぶ。
松千代は面堂家家宝の南極ダコですが、あたるたちの評価はボロクソ(ただのタコ、芸もなさそうetc.)。
傷ついた松千代は極寒の南極部屋から熱帯温室に逃亡(家出?)。
急遽、捜索班が編成されて密林大探索。
南極ダコは気温が上昇すると巨大化する珍種。スダールのように巨大化した松千代は、その触手でしのぶらを捕え…。
旧作ではここで何としのぶの服を剥いでいくという快…あいや暴挙シーンがありました。
一瞬ですが乳首も。
落下後にもサービスカットが。
残念ながら新作では「私は清純派なんだから!」の一言で退けてしまいました(えぇ~⁉)。
かわりに犠牲になったのは竜之介ですが、サラシが見えただけじゃね~。
大ダコは特撮ではお馴染みのやられ雑魚キャラ。「キングコング対ゴジラ」「フランケンシュタイン対地底怪獣」「フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ」などで活躍しています。
因みに「キングコング対ゴジラ」の大ダコシーンは「ウルトラQ」第23話「南海の怒り」のスダールのカットに流用されています。
この雑魚キャラが主役として大抜擢されたのが1977年の「テンタクルズ」。この流れは近年の「メガ・シャークvsジャイアント・オクトパス」あたりに連なっています。
一方、しのぶの服を剥ぐような行為は「触手モノ」の嚆矢とも言え、この原型は81年の「北斎漫画」(まあ正しくは1814年に描かれた北斎の春画「蛸と海女」)でしょう。
2匹の大ダコ(親子?)と絡む樋口可南子は作品のメインビジュアルにもなりました。
樋口さん、今は犬の奥さんですからね。異種交配女優という稀有な属性持ちになってしまいました。
この流れを汲む珍品に藤沢薬品(現:第一三共ヘルスケア)の水虫薬「新・ピロエース」のCMがあります(84年頃にテレビ放送)。
水虫に悩むタコに奥様風の女性が「ここですか、この上のとこね」とか言いながらタコの吸盤にピロエースを塗るという「変態CM」。
何でこんな事を思いついてしまったのか、どんな議論を経てこの企画が通ったのか、当時の担当者に話を聞いてみたいものです。
相手はタコではありませんが、アニメにおける触手モノの発祥は87年の「超神伝説うろつき童子」ではないでしょうか。
最近ではこんなのもありましたね。
あとこんなのも。
いやあ、触手って本当にいいものですね。
★ご参考
★本日のTV放送【19:00~TOKYO MX/スクリーンMX2】