クラシックな名画から、ゴア満開な切り株ホラー、予算って何?なZ級まで。
銃と体液と爆発とクンフーとおっぱいに彩られた作品の数々を観続けてきましたが、ふと脳裏をよぎるこんな疑問。
≪この無駄な知識が何かの役に立つことがあるのだろうか?≫
ブログと言う「知識をひけらかす」フィールドが出来たおかげで、NHKの「BS熱中夜話/マニアック映画ナイト」にお呼ばれしてゾンビの能書き垂れると言う恥を晒した事もありましたが、こんな経験はレア中のレア。
ビジネスの役に立つなんてことは間違っても…いや、ありました。大昔に一度だけ。
とある国際的ボランタリー・チェーン組織の末席を汚していた頃のお話です。
そのチェーンはヨーロッパを中心に数十か国が加盟しており、毎年加盟国が持ち回りでホストになる国際会議が開催されておりました。
その年のホスト国はUK。開催地はスコットランド。
日本の加盟チェーンの代表は北の大地が生んだご当地コンビニの創業者(因みに私はチェーンの商標を管理している本部の事務方。権力無縁の下っ端社員)。
既にご他界されておりますが、この創業者様がウルトラエキセントリック。有体に言えば超気分屋さん。
うっかり不用意な発言をしようものなら、一瞬で善と悪を超越する荒ぶる神(ご無体の佃煮)大魔神に早変わり。
どこに地雷があるか分からないので、そばにいる時は地雷原に踏み込む覚悟と慎重さが必要になります。
当然、進んで火中の栗を拾う変人はいないので、直属の部下ですら常に遠巻き。
会議プログラムには、名所探訪(要するにお国自慢の観光)とかもあるので、通訳兼ガイドのお姉さんがベタ付してくれていました。
観光の合間、カフェでちょっと休憩している時、まだ温厚な埴輪状態の魔人さまがガイドさんに何か尋ねておりました。
それがどうやら古い映画の話で作品のタイトルが出てこないらしいのですが、いくらガイドだからってそんな事聞かれても…。
完全に委縮して固まっているガイドさん。あーヤバイ、このまま時間切れになったら埴輪様が大魔神に代わってしまうかもしれない。
うっすら聞こえて来た単語はフランス、モノクロ、ジャン・ギャバン…。
仕方がないので適当にアタリをつけて助け舟。
『あの、それ「PEPE-LE-MOKO」じゃないですか?』
敢えて「望郷」と言わずに原題で言う姑息かつ嫌らしい口のはさみ方をしたら、何故かやたらと気に入られて…。
その日の午後は自由時間。ホテルのロビーでいったん解散。部下さんたちは蜘蛛の子を散らすように雲散霧消。
私はカメラ片手に「さて街の写真でも撮りにいこうかしら」と思って動きかけたら『じゃ、伊藤さん、行きましょうか』
え、何!? 魔人さまご指名!? 何故わたし? 会社違うし階級差雲泥だし…。
マズイ、マズイでえ。ここで対応誤ったら夜、とんでもない二次災害が起きてしまう。
腹を括って大魔神(まだ埴輪)とエジンバラデート。
もう一言一言が爆弾解体する「ジャガーノート」のリチャード・ハリスのような慎重さ。
こんな👆感じ。
幸い地雷も踏まず、切断コードも間違えず、楽しいウィンドウショッピングをすることができました。
無事ホテルに帰還した後は部下様たちから労わられるわ感謝されるわ(期間限定2階級特進)。
確か「望郷」は今は亡き荻昌弘氏の生解説付き上映会で観たんだったなあ。
ゾンビだけじゃなく名画もちゃんと観ておいてよかった。
さて、「ジャガーノート」に代表される「爆弾解体」。一歩間違えれば木っ端微塵、一瞬の判断ミスが命取りの緊張感はサラリーマン生活、じゃないサスペンスの王道です。
折角なので特別企画「頸動脈ドックンな爆弾解体王選手権」。
船で、飛行機で、駅で、イベント会場で。爆弾は所選ばず、時間与えず。
映画、TVドラマから思い付きでこの4作品を。
あと、レビューはあげていないのですが、アニメで1本なら「パトレイバー」初期OVA第2話「ロングショット」ですね。
バビロンプロジェクトの視察のため来日したニューヨーク市長を狙う爆弾テロ。
その時限式ロケット発射砲の存在を偶然知ってしまった遊馬。発射時間待った無し。爆発物処理班が駆け付ける余裕はない。
『無理だぁ!俺はレイバーの指揮訓練を受けただけの一介の公務員だぞぉ!』
ご愁傷さまです、遊馬。
独断と偏見で解体王はリチャード・ハリスとします。
★よろしければこちらも。
★本日のTV放送【13:40~テレビ東京/午後のロードショー】