【猫バスに乗って銀河鉄道へ】スキップとローファー＃4【癒しと優しさのバトンリレー】

『美津未ちゃん、餃子食べ行こう』

『行かん』

高校受検を控えて不安と焦燥からテンパリ放題テンパッている美津未を夜、雪の中、連れ出しにきてくれた文乃。

『受検終わったらさぁ、またここ来て餃子食べよう？落ちても受かっても』

『落ちたら何もならんもん』

『世の中的にはね。でも挑戦した美津未ちゃんにはでっかい意味があるし、それを知っとるうちにもある』

自分の事を知ってくれている人がいる。それだけで安らぐ。

『…美味しい』

友と涙と餃子と炒飯…そら美味かろう。

「スキップとローファー／第４話・ピリピリカツカツ」（2023年4月25日TOKYO MX放送／佐沼ケン演出）

GWを満喫（東京見物）した美津未でしたが、見渡せばクラスメイトは早くも中間試験対策に突入中。

『私、自分はストイックな方だと思ってました。でも高校に受かってからどうしても気が抜けちゃって…どこから何をすればいいのか…』

相談を受けた担任の花園さくら先生（入学式で美津未にゲロぶっかけられた人ね）は…

≪クソまじめねー≫

いいキャラしてるなー花園先生（同僚の先生曰く「サボりの天才」）。その先生が紹介してくれたのが、校内随一のストイックさを誇る生徒会会計・高嶺十貴子（たかみねときこ）。

生徒対応を生徒に丸投げする辺り、「君は放課後インソムニア」の倉敷先生と被るものがあります。

分単位でスケジュールを立てて確実に消化する高嶺先輩。見た目の第一印象は「冷徹」。

彼女の下でストイックさを学ぶ美津未。

生徒会業務終了後は、講演講師との打ち合わせで学外へ。

移動時間は貴重な学習タイム。

『１分１秒、後悔のないように過ごさなくちゃ！』

しかし、打ち合わせが長引いて帰りのバスを目の前で逃し、15分のロスタイム。

ショックを隠せない高嶺先輩ですが、振り向けば猫を抱いた美津未。

『いやあ15分くらいで次のバスが来るって良いですねえ。猫と遊んでたら一瞬じゃないですか』

石川県と東京では時間の流れが違います。

美津未の一言で高嶺の心にユニバースが！

バスの中でなんとか遅れを取り戻そうと参考書を取り出す先輩ですが、横を見れば東京車窓に目を奪われている美津未が。

『東京にもこんな景色があるんですねえ』

マイペース美津未にかつかつな自分を顧みる高嶺先輩。

『もういいか。たまにこんな日があっても』

その日の夜。バスに乗り遅れる「いつもの」悪夢にうなされる高嶺。ただ、今日の夢は普段とは違う。

足元にじゃれついてくる１匹の猫。その猫を撫でていたら次のバスが。

猫に先導されて乗り込むと、バスは天空を駆けて銀河へ。

見た事の無い景色に目を輝かせる高嶺。

翌日、駆け寄って来る美津未が高嶺の目には自分を銀河に誘ってくれた猫に。

高嶺に影響受けまくりの美津未に改めて『自分の事は参考にしないで』。

『どの時間が自分にとっていい事に繋がるかなんて、分かるのはずっと先の事だもんね』

だから、やり方は美津未が選ぶことが一番大事だ、と。

誰かを支えようとする人がいれば、無意識のうちに誰かの価値観を変えてしまう人もいる。

誰かに救われ、誰かを救う。それは癒しのバトンリレー。

美津未に触れてちょっとだけ他人に自分に優しくなった高嶺先輩でした。

にしてもまた猫か。すげーな今期の猫パワー。