デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

【その名しかと刻んだぞ】スキップとローファー ♯5【心の許さじノートにな】

『きっとこういう所だ。私がムカつく奴の名前をふたつ憶えている間に、岩倉さんは親切にしてくれた人の名前をひとつ覚えるんだろう』

1年生が優先的に使用できる曜日の体育館を理不尽に占拠していた3年生、白井・柴本の名前を江頭が憶えている時、美津未は二人を叱って撤収させてくれた福田先輩の名前を憶えていました。

『飛び切りの美人でもなれれば、純粋でまっすぐにもなれない…私を一体、誰が選ぶ?』

ああ、中学時代の江頭さんは…。


姑息な計算高さが見え隠れしていた江頭ミカですが、その過去にはコンプレックスの源泉がありました。

「スキップとローファー/第5話・チクチク いそいそ」(2023年5月2日TOKYO MX放送/福井洋平演出)

中間試験明けのビッグイベント「クラスマッチ」(所謂「球技大会」。種目はサッカー、バレー、バスケット、テニス、卓球、バトミントン)。

美津未の選択種目はバレーボールですが、経験以前の運動音痴。

進学校なので皆テキトーに流すのかと思いきや、クラス優勝狙いの高モチベーション。

学級代表として足を引っ張るわけにもいかず、志摩くんの提案で自主練をすることに。コーチはバレー経験者の江頭ミカ。

志摩のそばにいられるのは役得ですが「何で私!?」。


村重結月(美人)もバレー経験者だったはず。自分が嫌な奴だったから迷惑かけやすかった?

それは江頭の方が忌憚のない意見を言ってくれると思ったから。

『ものを教えるってね、問題に答えるより難しいんだって。実際、分かりやすかったし。凄く練習して上手になったんだなって分かるよ』

勿論、美津未はバレーの技術の事を言っているのですが、江頭の脳裏に去来するのは別の映像。


そう、凄く練習した。我慢した。努力した。

『人格的には褒めてないよ。そんな特には』

『わかってるよ!あんたも結構言うじゃん!』


この「いい話では終わらせない」姿勢は実に好感が持てます(笑)。

迎えてクラスマッチ当日。手作りの浅漬けを持って、志摩の出場するバスケの応援に行ったら、志摩狙いの女生徒がわんさか。

まるでアイドル。とても近づける(ましてや浅漬けを渡す)雰囲気では…。

一旦撤収することにしましたが、途中で演劇部の兼近先輩と遭遇。

兼近先輩の参加種目はサッカーでしたが、補欠で完全戦力外のため、ひたすら栄養補給用のおにぎりを作っていた、と。志摩に近づけない(から諦めた)という話を耳にした兼近先輩は、

『寂しいだろうなぁ、志摩くん。僕は人気者だった事がないから憶測だけど。彼自身は変わらないのに遠慮される事も多いのかな、と』

兼近先輩、デリカシーはゼロですが、コンスタントにポイント稼いでいます。

志摩くんが寂しい? 寂しいのは私ばっかりだと思っていたけど…。

バレーボールはトーナメント進出を決めたものの強豪クラスに敗れて惜しくも2位。

練習の成果はあった!


バスケも勝ち進んで今から最終戦

勿論(応援に)行く。そして浅漬けも渡す。

志摩と美津未は、周りから見ればまだ「やたらと仲のいい友達」。でも…

『人を好きになる時って、ないものねだりみたいなとこもあるから。もしかしてだけど…志摩くんの《ないもの》は、あーゆー子が持ってたりするのかなって…そんな気がして』

少しだけ江頭さんの深みが増したクラスマッチ回でした。

おまけ❶~今週のまこっちゃん

『私? 卓球。グループ競技でミスしたりしたらいたたまれないじゃん。だいたい受験も関係ない科目でこんなに競わせる意味ってなんなわけ? 運動オンチの劣等感なんて知るかっつーマッチョな精神が透けて見えんだよね』

やさぐれています、久留米誠。


おまけ❷~心の許さじノート

江頭さんのことを理不尽に扱った人間の名前がすべて刻まれている魂のノート。


昔、島田紳助が「辞める時、殴ったる帳」をつけているという話を聞いたことがあるような。

もう一歩進めて実効力を持たせると「デスノート」になるのですが…。

 

 

 

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★本日5月4日は「スターウォーズの日」。
May the 4thとMay the force(be with you)を掛けたもの。初公開時の思ひ出を。

 

★本日のTV放送【20:00~BS12】