とことん地味。それなのに・・・。
ネバダの片田舎で町が全滅。生存者はアル中の老人と泣き止まない赤ん坊。
原因は墜落した衛星に付着した未知の細菌。「火災発生」の暗号で召集された科学者グループの原因究明が始まった。細菌のコードネーム:アンドロメダ病原体。
派手な見せ場などビタ一文ありませんが、細菌の正体に少しずつ迫っていく過程が実にスリリング。
死滅した町の報告を無線だけで描写したり、画面分割を多用して単調なシーンに映画的な変化をつけたりと、ロバート・ワイズの手練手管が光ります。
解析不能を示すコードナンバー601、入念な滅菌工程、猛スピードで進化する細菌、汚染を感知したメインコンピュータの自律自爆プログラムの解除など「エヴァ」にパクられた要素多数。
アンドロメダの結晶構造なんかATフィールドそっくりじゃありませんか。
ハードSFと呼ぶに足る佳作。センスという言葉の意味を噛み締めましょう。