デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

「使徒侵入」の元ネタはこれか。 アンドロメダ…

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とことん地味。それなのに・・・。

 

アンドロメダ…」(1971年/ロバート・ワイズ監督)


ネバダの片田舎で町が全滅。生存者はアル中の老人と泣き止まない赤ん坊。

原因は墜落した衛星に付着した未知の細菌。「火災発生」の暗号で召集された科学者グループの原因究明が始まった。細菌のコードネーム:アンドロメダ病原体。

派手な見せ場などビタ一文ありませんが、細菌の正体に少しずつ迫っていく過程が実にスリリング。

死滅した町の報告を無線だけで描写したり、画面分割を多用して単調なシーンに映画的な変化をつけたりと、ロバート・ワイズの手練手管が光ります。

解析不能を示すコードナンバー601、入念な滅菌工程、猛スピードで進化する細菌、汚染を感知したメインコンピュータの自律自爆プログラムの解除など「エヴァ」にパクられた要素多数。

アンドロメダの結晶構造なんかATフィールドそっくりじゃありませんか。

ハードSFと呼ぶに足る佳作。センスという言葉の意味を噛み締めましょう。