総監修・実相寺昭雄、原案・佐々木守、音楽・冬木透・・と並べるだけで嬉しくなります。もはや作品の出来などどうでも・・良くないか。
“♪シルバー仮面はぁ~さすら~い仮面、帰る家無し、親も無しぃ~(2番)”なテレビ版の設定を全部うっちゃり。ある意味、実相寺文学の集大成に。
時代は大正9年。不可解な美女連続殺人事件。諜報部の密名で捜査に乗り出す本郷大尉。相棒は探偵小説家・平井太郎(後の江戸川乱歩)。
事の発端は浅草の見世物小屋ダンテ一座。主は怪人カリガリ博士(コスプレノリノリ石橋蓮司)。ちゃんと眠り男チェザーレも。
出会った謎の美少女ザビーネ(ニーナ)。彼女の手には“ニーベルンゲンの指輪”が!
ザビーネの父は森鴎外(住まいは「D坂」!)、母は舞姫エリス。
いやあ、素晴らしい設定です(トンデモとも言う)。主役のニーナが“眼を覆う大根役者”であるという点を除けば実相寺遺作として申し分ありません(いや、致命傷か)。
ニーナさん、日本語の台詞はボロボロですが、ドイツ語とシルバー假面変身後の啖呵は堂に入っている・・と思ったらどっちも吹き替え(アテレコ)。
シルバー假面の中身はスーツアクトレス。おいおい、何しに出てきたんだよニーナ(←母がイギリス人のハーフで長野出身のモデル・内田仁菜)。
これならセガール娘でいいじゃんか。三輪ひとみに再び男装の麗人演らせるって手もあるし、水野美紀でアクション吹き替え無しだっていい(今ならしょこたんという飛び道具もあるぞ)。
第1話の怪人と言えば番組を問わず「蜘蛛男」。対決は紙吹雪舞い散る演芸場で見栄を切りながら。勿論、ジャンプしたらシルエットでストップモーション。
最後の実相寺をご堪能ください。
★ご参考
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