原作を読んだのは確か中学生の頃。
「アリなのか? このオチはアリなのか?」
ミステリ初心者にこの飛び道具のような結末はなかなかに衝撃でした(笑)。
(1974年/シドニー・ルメット監督)
ショーン・コネリー、リチャード・ウィドマーク、ジョン・ギールグッド、マイケル・ヨーク、アンソニー・ホプキンス・・豪華です。
ローレン・バコール、イングリッド・バーグマン、バネッサ・レッドグレーブ、ジャクリーン・ビセット・・超豪華です。
アルバート・フィニー扮するポアロはやや下世話な感じですが、それがまたいい味わいになっています(プラスチック製のカツラのようなてっかてっかの髪が素敵)。
乗り込んでしまえば列車の外観を映す以外、カメラは車内から一歩も出ないのに(勿論、アクションなんかビタ一文ありません)、飽きる事無く2時間引っ張る豪腕は流石ルメット。
リチャード・ロドニー・ベネットの音楽がまたゴージャスの誉れを上塗りグッジョブ。
時代設定は1935年。原作が書かれたのは1934年。ドイツで「意志の勝利」が撮影されていた時に、イギリスではクリスティがこの小説を書いていたんですねえ。