デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

愛だな、愛。 マチネー/土曜の午後はキッスで始まる

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『大人が偉いとでも思っているのかい? 子供と一緒でなぁんなも分かっちゃいないのさ』

1962年。キューバ危機でビビリまくりテンパリまくりのマイアミに、人をビビらせる事に人生を賭けた男がやって来た!

 

「マチネー/土曜の午後はキッスで始まる」

(1993年/ジョー・ダンテ監督)


「ポップコーン」を観たら、こっちも無性に観たくなってしまいまして。

ところがDVDは廃盤。中古最安値が5800円。足元見やがってぇ、と思いましたがVHSなら何と1円!(送料が本体価格の380倍!-笑-)即買い!

「ポップコーン」の“ええっと、どちら様でしたっけ?”なスタッフ・キャストに比べて、こっちは監督ジョー・ダンテ、音楽ジェリー・ゴールドスミス、出演ジョン・グッドマン、チョイ役でナオミ・ワッツと超豪華。

グッドマン演じるローレンス・ウールジーは映画監督兼製作者兼興行師兼山師(モデルはウィリアム・キャッスル)。

最新作「マント」(放射能で蟻と合体した人間が大暴れするパニック・ホラー)を引っさげてキー・ウェストに。

椅子に電流を流し、重低音ウーハーで劇場を揺らし(後のセンサラウンドですね)、コスプレ蟻男が現れ(後のビジュラマの原型か?)・・・。

映画館は、核戦争勃発の不安と、初デートの興奮と、マントの恐怖でお祭り騒ぎ。

愛と青春と友情と郷愁とホラー・オマージュ。ついでにサスペンスとスペクタクル。

上手くまとめたなあ。流石ダンテ。

あと、マチネーという演劇関係者以外には馴染みの薄い原題に“土曜の午後はキッスで始まる”というサブタイ付けた松竹富士に座布団一枚(異論は認めます)。

※ご参考