『貴様、自分が何をやっているか分かっているのか?!』
『お前は?分かっているのか?』
『助けてくれ!俺はただ命令に従っただけで・・』
『自分の意思を持たぬのなら生きていても仕方あるまい』
致命傷含め欠点は山ほどありますが、ハカイダーの造型と宝生舞でチャラです。
東映の三角マーク→荒波ざっぱ~ん!の絵がパンして孤島という“インディ・ジョーンズのパラマウントマーク実写化”東映版オープニングに「お!?」。
ハカイダー復活から続くメイン・タイトルに“オリジナル・ハカイダーのテーマ(アレンジ編)”がかかった段階で基本「合格」。
管理という平和を強制されたジーザス・タウンに現れた“破壊する者、裁く者”ハカイダー・・・という「リベリオン」「イーオン・フラックス」ついでに「D.O.A.Final」、そして555劇場版「パラダイス・ロスト」の原型的お話です。
“特撮に頼らない生身のアクション”を心がけたのは分かりますが、演技とか世界観とか架空なりきのリアリズムとかを彼岸の彼方に置き忘れてきてしまったのがちと痛い。
ジーザス・タウンはバラージの朝市程度の広がりしか見せないし、出てくるのはエキストラ以上役者未満の若手だけ(唯一の大人はロボトミー手術うけた蛍雪二郎)。
宇宙刑事系デザインの敵役ミカエルとの重金属殴打戦はなかなか。仮面ライダーのようにちょこまか動かず、至近距離からひたすら打撃を繰り出すストロング・スタイルな戦いぶりは好感度大です。
これで役者がまともだったら・・。唯一の救いは宝生舞。彼女の青いひたむきさは一服の清涼剤ですね。
あと、ディレクターズカット版にある「破壊砲」前後のシーン(マペットのダイナラマ含む)は無い方が良かったな。