「今回のマイケルは人間なんだ。ブギーマンなんかじゃない。これが本来あるべき編集だ。元の形に戻せて満足だよ」
人として壊れた兄、その兄とシンクロして壊れていく妹、その先にあるのは永遠の家族。
「ハロウィンⅡ/アンレイテッド・バージョン(のロブ・ゾンビ監督オーディオ・コメンタリー)」
やはり、監督は「人間マイケル」に強いこだわりを持っていました。
考えてみれば、カーペンター版でも雑貨屋でマスク盗むまでは素顔(カメラが映していないだけ)だった訳で、素顔マイケルが出てきても特段、不自然ではないんですよね。
とは言え、大人マイケルが饒舌に喋ったら興醒めなので、少年マイケル(時間差ドッペルゲンガー?)を立てて、母の幻影と会話(究極の独り言)をさせるという凝った構成になったようです。
人として父親代わりだったルーミス医師と決着をつける・・そしてその意思をローリーが引き継ぐ・・そう思って観れば、劇場公開版とは異なるあのラストも「これはこれでアリか」という気になります。
ラストカットは劇場公開版もアンレイテッド版も同じ絵柄ですが意味がまるで違います。
劇場公開版なら続編製作可能ですが、アンレイテッドなら不可能。
来年公開される(らしい)「ハロウィン3D」にロブ・ゾンビは絡まないようですが、ゾンビの理想形がアンレイテッドであるなら当然です。
小ネタで驚いたのは、冒頭の病院シーンに出てくる女医が「悪魔のいけにえ2」のキャロライン・ウィリアムズ(ラストでチェンソー振りかざして「うがおー!」って絶叫していた人ね)だったという事。
あのカット割りでマスクとキャップ姿・・言われても分かんねえよ。
もうひとつ、女刑事の髪型がレイア姫になっていた事(言われるまで気づかなかった)。
ゾンビ監督、「デビルズ・リジェクト」でもレイア・ヘアの女(銃の構え方まで一緒)を出していたので、レイア萌えなのかもしれません(笑)。