前作にあったヤバイくらいの毒も悪意も綺麗に浄化。イスカンダル製の秘密兵器でも使ったのでしょうか。
「ヒルズ・ハブ・アイズ2」
(2007年/マーティン・ワイズ監督)
舞台は前作と一緒。核実験場で放射能浴びまくってミュータントと化した人たちが旅行者踊り食い(女は子供産ませた後惨殺)。
軍が大規模掃討作戦を開始するも殲滅には至らず。現場のあちこちに監視カメラを取り付けますが、その最中に部隊全滅。
ここに資材を届けに立ち寄ったのが、実戦経験ゼロの新兵軍団(←不幸の佃煮)。
生存者捜索中に敵の陽動作戦に引っかかって唯一のプロである指揮官が死亡(←最悪の展開)。
武器限定、弾薬僅少、連帯意識ゼロな環境で素人軍隊vs人喰いミュータントの戦いが・・。
“今度は戦争だ!”は「エイリアン2」以降、鉄板の続編フォーマット。
最も能力のある人が最初に死んで、絶体絶命のセミプロ集団という図式も「エグゼクティブ・デシジョン」などアクション映画の基本(小説では、山田正紀の「火神(アグニ)を盗め」という傑作冒険小説があります)。
にも係らず、なんざんしょ、このおととい栓抜いたコーラのような刺激の無さは・・。
ミュータントの実態も全体数も分からず、ゴアシーンは無し。戦闘を通じての新兵の成長も特に無し。軍に味方するミュータントも結局動機分からず。
単なるサバイバル・アクションと割り切ってもこれでは…。
本作を紹介(レビュー)している文章には大抵、「“戦死者の死体は必ず持ち帰らねばならない”という米軍の鉄則が被害を拡大させていく」という一文が入っていますが、嘘です。そんな設定も描写もありません。
基本、死体は放置。生死不明の仲間ですら「死んでいるに決まっている」と救出放棄。
恐らく、プレシディオあたりが作ったプレスシートか何かにこの一文があり、それを丸写ししているだけなのだと思います。
この一文を入れているレビューを書いた人は、まともに本編を観ていません(から、他のレビューも信憑性に欠けます)。
レビュアー選びの参考になれば幸いです。
※参考:「サランドラ」→2007年12月27日
「ヒルズ・ハブ・アイズ」→2008年5月2日
「エグゼクティブ・デシジョン」→2010年1月28日