デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

改めて2の駄目さ加減が…。AVP/AVP2[完全制覇版]

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放送時間に合わせて尺をつまむのは、TV放送の宿命ですが、2本を1本に編集するという荒業はなかなかないと思います。

心意気は買いますが素材が悪かった。

「エイリアンvsプレデター/AVP2[完全制覇版]」(2012年1月8日/テレビ朝日日曜洋画劇場

何故2本まとめてなのか? 察するに「2」単独放送だと、“訳分からない”“つまらない”で視聴率がとれない(皆、絶対途中でチャンネル変える)と踏んだからではないでしょうか(因みに「2」は地上波初登場)。

放送時間枠は2時間10分。正味放送時間108分くらい(2作の合計時間は194分)。

「1」8割、「2」2割程度の配分だったら、まだ見られたものになったかもしれませんが、ほぼ半々にしたものだから後半がグダグダボロボロ。

ただでさえ無駄に登場人物が多く、複数のエピが併走する上にどのエピソードも面白くないという脚本の酷さに加えて、画面が暗い+チャカチャカした編集で誰と誰が何をしているのか分からないという映像も駄目駄目な“下痢腹に浣腸”映画。

これを半分近くにまで切り詰めるんですから、もう何が何やら。

こっちが観たいのは、エイリアンとプレデターが市街戦をおっぱじめて、ビル倒壊・軍全滅、訳も分からず死んで行く一般市民というこの世のものとも思えない地獄絵図であって、田舎町のイジメられっ子オタクの日常などではありません。断じて。

「1」も初めて観た時は「駄目だこりゃ」と思いましたが、「2」に比べれば神ですわ。

特に“生贄の間”で、卵から一斉に飛び出したフェイスハガーが一瞬スローモーションになるシーン(写真下)。あの1カットだけで「1」は存在する価値があります。

今回は残念な結果になってしまいましたが、試みは面白いので、是非またチャレンジしてください。

「ハロウィン」+「ブギーマン」、「ヘルレイザー・サーガ(1と2と4)」とか“いい感じ”になるのではないかと思うのですが…。

※参考:「AVP2」→2008年5月4日