デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

圧巻の顔力。 追悼:カレン・ブラック

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女優カレン・ブラックさんがお亡くなりになりました。

8月8日。乳頭部癌からの転移。74歳。

死亡記事はどこも「イージー・ライダー」「華麗なるギャツビー」「ファイブ・イージー・ピーセス」「ナッシュビル」といった名作を並べていますが、何をおっしゃいますやら。

カレン・ブラックと言えば、「エアポート75」の絶叫スチュワーデス(写真上)でしょう。

「家」ラストの睨みつけ婆さん(写真中央)でしょう。

そして、「マーダー・ライド・ショー」のマザー・ファイアフライ(写真下。左側はゾンビになる前のシェリ・ムーン)でしょう。

どんなショック演出も余裕で吹き飛ばす顔面芸。その佇まいが最早ホラー。

彼女が立っているだけで、フィルムが「ああ、俺はホラー映画なんだ」と自らのジャンルを自覚し納得する、そんなパワーを持った女優さんでした。

遺作は「死霊危険地帯/ゾンビハザード」(2003)。

ご冥福をお祈りいたします。

※参考:「家よりも、役者が怖いぞ、パラサイコ~家」→2008年6月20日