『(俺の銃を壊したら)溶鉱炉で溶かすぞ』
『(I'll Be Backの台詞に)お前は戻り過ぎだ!』
これだけいぢられたら本望だろ、シュワ。
「エクスペンダブルズ2」
(2012年/サイモン・ウェスト監督)
今回の男祭り会場はバルカン半島。墜落した輸送機からのデータボックス回収ミッション。
特殊金庫の暗号解読係としてユー・ナンが。折角の紅一点ですが、私の眼には南海キャンディーズのしずちゃんにしか…。
こういう役はちょっと歳喰っちゃったけどスー・チー姉さんとかにやって欲しかったなあ。
幸先良くデータボックスを回収しましたが、謎の武装組織に横取りされた挙句、若き狙撃手ビリーの命も奪われてしまいます。
おのれ、地の果てまで追い詰めて復讐してやる!
ま、何と言うか、中学生が授業中に半分寝ながら書いたような脚本ですが、そもそも男祭りに脚本なんかいらないので、全く以って無問題。
謎の武装集団のリーダー、ヴィランにジャン=クロード・ヴァン・ダム(写真上)。
スター俳優の中で唯一、悪役側に回ったわけですが、これがなかなか憎たらしくていい感じ。
スタローンの横っ面を後ろ回し蹴りで叩くシーン(写真中央。しかも2回)だけで御飯3杯はいけます。
そして前後の脈絡無く現われては窮地を救ってくれる一匹狼の好好爺チャック・ノリス(写真下)。
「カンフー・ハッスル」のブルース・リャン同様、“生き神さま”なので、どんなに支離滅裂な設定・状況であろうと我々は手を合わせて拝むしかありません。
テーマ曲がモリコーネ(続・夕陽のガンマン)ってのがまたお茶目で。
前作にあった私生活部分を潔く割愛。このメンバーにキャラ立ちも深みも不要とばかりに全編銃撃爆撃大爆発。
相変わらずスタローンが、実践実用性ゼロのファニングを魅せてくれます。
徹夜明けで軽い二日酔いの朝に観ると五臓六腑に染み渡ると思います。
■「3」ではハリソン・フォードの参戦も
そう言えば、スライ、シュワ、ウィリスのスリー・ショットって“トリプル・ジョン”なんですね。
ジョン・ランボー、ジョン・メイトリックス、ジョン・マクレーン。
「エクスペンダブルズ3」では、ブルース・ウィリスが降板して、新たにハリソン・フォードが参戦するようです。
これで、トリプル・ジョンの一角が崩れるか、と思いきや、この人もジョンでしたね(「刑事ジョン・ブック/目撃者」)。