この何ひとつイメージの繋がらない取り合わせが吉と出るか凶と出るか。
「DEATH WISH(の予告編)」(2017年/イーライ・ロス監督)
ブルース・ウィリスの役名は当然ポール・カージー(この時点で違和感満開)。
奥さん殺され、娘重症で武器を取るという展開は一緒。因みに奥さんは「リービング・ラスベガス」「インビジブル」と難儀なヒロインが板についているエリザベス・シュー。
ブロンソンの銃はクライアントからの頂き物でしたが、ウィリスはちゃんとお店に買いに行っています。
『I wanna buy a GUN』
で、本来なら、初めての発砲、初めての殺人に恐れ慄きつつその魅力に取り憑かれていく…という展開になるのですが、どうもウィリスだと勝手が違います。
何か最初から百戦錬磨というか、抜き撃ちの竜のようなガン捌き。これじゃあ定年退職後のジョン・マクレーンですよ。
ポール・カージーの候補はかなりいたようで、スタローンに始まりリーアム・ニーソン、ラッセル・クロウ、マット・デイモン、ベニシオ・デル・トロ、ウィル・スミス、そしてブラッド・ピッド。
全部駄目。もう皆強い親父のイメージが出来ちゃってるじゃん(ニコラス・ケイジの名前がなかったのはちょっと意外)。
もっと真面目ぇに生きてきた感じの人が暴力に目覚めるギャップを楽しみたいです。ウィリアメ・H・メイシーとかジョン・C・ライリーとか(駄目だ地味すぎる)。
アクション映画として観れば普通に面白い仕上がりになっているとは思います。
ただ、オリジナルは勿論、ジョディ・フォスターの「ブレイブワン」、ケヴィン・ベーコンの「狼の死刑宣告」といったエピゴーネンとも比べられるでしょうから、色々と不利ではありますね。
イーライに勝算は? 米国公開は9月。予告編はこちら。