デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

見果てぬ夢の向こう側。 ボクたちの交換日記

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内村光良という人間の優しさが、滲んで溢れてこぼれて流れて。

 

お笑い芸人の交換日記? 面白くなる要素をビタ一文感じないタイトルに二の足を踏んでいたのですが、喰わず嫌いはいけませんね。

 

ボクたちの交換日記2013年/内村光良監督)

 

千葉県出身のお笑いコンビ、房総スイマーズは行き詰っていました。

 

若手に抜かれ、来る仕事は営業ばかり。30歳を目前にして年収僅か90。ヤバイなんてもんじゃない。

 

ネタ合わせの時以外は会話することもなくなった二人。まずはもっとコンビとしての一体感を醸成せねば。

 

現状打開策として突っ込み役・甲本(小出恵介)が思いついたのが相方との交換日記。面と向かっては言い難い本音をここに…。

 

しかし、相方・田中(伊藤淳史)の返事はたった1行。

 

『嫌です』

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甲本の熱い主張と田中の冷めた返し。いいリズムです。やがて二人は再び夢と向き合い、お笑いコンテスト笑軍"に挑戦。結果は…。

 

単なるサクセスストーリーに終わらせないところがいい。手放した夢。決して望んだわけではない成功の形。それはどちらも挫折の異名。


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でも、ひとつの夢の向こうにはまた別の夢が。

 

二人を支える女性、長澤まさみ木村文乃ウッチャンの“女性=女神”な想いを見る事ができます。


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隠していてもお見通し。付かず離れず包んで支える。それが男の一方的な依存的願望であるのは承知ですが、その想いの源が徳ちゃんだとしたら、何か嬉しい。

 

「内P」のファンだった私にとって、ウッチャンと徳ちゃんってフェアリーテイルの住人のように見えるのですよ(略奪愛がどーしたこーした抜かす正義の潔癖人は今すぐここから立ち去るがいい)。

 

チャライお子様ドラマかと思っておりましたが、中身はビターな大人の寓話でした。

 

「金メダル男」、観たくなっちゃったな(「ピーナッツ」未見の片は先にこちらを)。


おまけ
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as himselfで登場のカンニング竹山。もはや貴重映像と言っていいベッキー

 

★ご参考

 

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