『う○こ』『ち○こ』『ま○こ』連呼しながら荒野を歩くいかにも頭の悪そうなガキンチョ、トラヴィスとハリソン(推定10歳)は、家出したての初級冒険者。
前方にSHERIFFとプリントされたコップ・カー発見。持ち主不在。ドアロックフリー、更に車内でキー入手。
Do you know how to drive? (運転の仕方知ってる?)
そう、マリオさえやっていれば大丈夫。車なんて皆同じだ。夕陽に向かってGo Ahead!
しかし、その車はただのコップ・カーではありませんでした。
「COP CAR/コップ・カー」
さて、トランクに残してきた売人の相棒の始末はどうしよう…なんて思索に暮れて戻って来たら…。
お、俺様のコップ・カーが…無い!
考えている暇はありません。事態の露見を防ぎつつ、犯人見つけてぶっ殺し、コップ・カーを取り戻さないと…。ランニングシャツ1枚のケヴィンが荒野をひた走る。
監督は「クラウン」とか撮っている人なので、悪徳警官が舞い上がったガキ追いつめて殺すスリラーを期待してしまいますが、テイストは緩め。
勿論、ガキどもは相応の代償を支払うことになりますし、スリリングな描写(車内にあった防弾チョッキと拳銃で遊ぶとか)もありますが、基本的建てつけは“タチの悪い冗談”。
馬鹿なガキに翻弄される悪徳警官をニヤニヤしながら眺めるというスタンスが吉です。
今回ケヴィンは製作総指揮にも名前を連ねており、この最低保安官役にノリノリで挑んでいた事が窺えます。
この人、大作やら文芸やらにもよく顔出しますが、やはり「アニマル・ハウス(デビュー作)」「13日の金曜日」「トレマーズ」「インビジブル」「スーパー!」といった“こっち側”の作品に出ている時の方が輝いている気がします。