
エンテベ空港奇襲作戦と並ぶ特殊部隊突入成功例、それがエールフランス8969便ハイジャック事件。
その顛末をモノトーンぎりぎりの色調と記録フィルムさながらの緊迫感で描いたのが、
「フランス特殊部隊 GIGN~エールフランス8969便ハイジャック事件~」
(2010年/ルシアン・ルクレルク監督)
1994年12月24日、アルジェリアのウアリ・ブーメディアン空港から、フランスのパリオルリー空港へ向かうエールフランス8969便を武装イスラム集団(GIA)がハイジャック。

フランス政府の介入を頑なに拒むアルジェリア政府。舞台がマルセイユのプロヴァンス空港に移ったところでGIGN投入。
タイトルではまるっと“特殊部隊”と括られてしまいましたが、正式名称は“国家憲兵隊治安介入部隊”。
日本にも機動隊、SIT/SAT、自衛隊のような組織があるようにフランスにも保安機動隊(国家警察)、コマンド対策部隊(パリ警視庁)など軸足の違う組織があるようです。

GIGNは人質救出作戦・対テロ作戦に特化した特殊部隊。全員が狙撃訓練を受け、高い精密射撃能力を備えることから、専任の狙撃手が指定されていないんだとか。

GIGNを象徴する装備のひとつがマニューリン MR 73ダブルアクション・リボルバー。
削り出し加工を用いるため高精度、そして高単価。各サイズの他にGIGNは二脚とスコープが取り付け可能な8インチと10インチも採用(つまり近距離狙撃銃としても使えるという事ですよ)。

SWATとかと違い、GIGAはなかなか目にする機会がありません。
当時のニュース映像も織り交ぜているので併せて貴重な映像と言えるかもしれません。
※エンテベ空港奇襲作戦についてはこちら↓を。