
アクション映画としては小粒。地味。脚本もかなり手抜き…ではありますが。
メルギブがソードオフされたタブルバレル・ショットガンを手に取った、それだけで十分じゃないですか。
(2016年/ジャン=フランソワ・リシェ監督)
所謂“娘のためならお父ちゃん無敵モード発動しちゃうぞ”モノ。
ジョン・リンク(メル・ギブソン)は7年喰らって仮出獄中。トレーラーハウスで細々と彫り物師をしながら食いつなぐ日々。
アル中克服の自助サークルでくだらない告白。家に戻れば客の愚にもつかない話に相槌を打ち…。あームシャクシャする。
ただひとつの気がかりは行方知れずになった娘リディアの事。生きているのか死んでいるのか。
その頃、娘は文字通り生きるか死ぬかの瀬戸際におりました。
ヤバイ彼氏とヤバイ仲間、ヤバイヤマに殺傷事件。前に警察、後ろにギャング。助けてダディ。
常套なら父ちゃん実は元特殊工作員で…な設定になるところですが、メルギブさんは普通にただのクズ(裏社会に多少の顔は利く)。
しかし、愛する娘のためなら保釈取り消しも厭わない。掛かってこい青二才ども。

一般人の身体能力を景気よくフライングしたお父ちゃんパワーを期待すると肩すかしを喰らいますが、そこはまあ“等身大”って事で(車内でヘッドバット乱れ打ちのシーンとか見ているこっちも頭が動いてしまいました)。
そこかしこにメルギブリスペクトな映像が挿入され、ちょっとジョン・ウェインの「ラスト・シューテスト」な趣き。

お相手(娘のヤバイ彼氏)に「天国の口、終わりの楽園」の悪ガキの片割れ(ディエゴ・ルナ)。得物はTaurus PT92AFS。
金で雇われた殺し屋(Cleaner)にラオール・トゥルヒージョ。得物はSIG-Sauer P226。

ウィリアム・H・メイシーとかも出ていて小品の割に結構豪華。監督は「アサルト13 要塞警察(リメイクの方ね)」撮った人です。