デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

【岐路に立つ殺し屋】ロストマン【贖罪の一夜】

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本編僅か70分(Amazon Primeバージョン。IMDbだと78分)。

もう若くない殺し屋の悔恨と贖罪の一夜を超低予算で。

Vシネかよ!なランニングと題材ですが、これがなかなかいい感じ。

ロストマン(2014年/エーリッヒ・ケンプ監督)

 

原題はPALMDALE。パームデール。地名です。カリフォルニア州ロサンゼルス郡北中部の都市。

サブタイと言うかキャッチ・コピーが「A LOST MAN IN THE DARK CITY」。邦題はこっちから取ったようです。

LOST MAN…直訳すると「迷子」でしょうか。

カートは元軍人の殺し屋。なじみの仲介屋の手配で出張仕事。

行先はパームデール。依頼人はガキ二人。

クレジット・カードの番号をハッキングして買い物→転売で荒稼ぎ…したら、貯め込んだ金全額を新参の仲間に持ち逃げされたのでぶち転がして欲しい、と。

行きつけのバーで張っていればすぐ見つかる。目撃されると困るから現場にはバスで行ってくれ。バス停から結構歩くけど地図書いたからよろしく。帰りは来た道戻って。あと、殺しの証に奴の免許証持ってきて。

舐めてんのか、このガキども…と思いつつ言われた通りバスで移動。

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バーへ向かう途中、ヒモにボコられている娼婦を目撃。黙って素通りすべきなのは分かっていますが…。

カートの過去に触れかけて語らない、核心に触れそうで触れない、話が転がりそうで転がらない、加えて極端に浅い被写界深度(ちょっと「エレファント」っぽい)…実に隔靴掻痒。

Amazon Primeのポスターに描かれたキャッチは『元軍人。冷血な殺し屋』『巧妙な駆け引きで魅了するクライム・サスペンス!』

嘘とは言いませんが“盛り過ぎ”です(いや、やっぱり嘘か…)。

過去を悔い、殺しから足を洗いたいと願い、正しい事をしたいと思っている、若くはない殺し屋が立つ一夜の帰路。

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あくまで印象レベルの話ですがVシネ黎明期の佳作「鉄砲玉ぴゅ~」のはぐらかし方がOKな人は嵌るんじゃないかと思います。

タラは好きだと思いますよ、これ。

★ご参考
 


 

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★本日10月9日はアンジェイ・ワイダ監督(1926-2016)の命日。

やはりここは「抵抗三部作」で。 

 

 

 

★更に本日10月9日は「道具の日」

調理用具の専門店街として有名な東京・浅草のかっぱ橋道具街の東京合羽橋商店街振興組合が制定。

日付は「どう(10)ぐ(9)」(道具)と読む語呂合わせから。

厨房用品とは意味合いが異なりますが、「調理」「道具」という事で。