デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

恐ろしやロシア4。 デス・レター 呪いの手紙

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ロシア産ホラーというだけで一括りにするのも如何なものかとは思いますが、折角シリーズにしたので久々に。

因みに1~3は「シャドウ・チェイサー」「ミラーズ /怨霊鏡」「ゴースト・マシーン」です。

 

「デス・レター 呪いの手紙」

(2017年/ウラジミール・マルコフ監督)

 

タイトルからてっきりロシア版「不幸の手紙」(受け取った人間は一定時間内に決められた数の拡散をしないと呪われる)かと思いましたが、全然違いました。

特定郵便物の配達人に指名されてしまった男の不思議体験で、ホラーと言うよりはファンタジーに近い仕上がり。

会社の偉いさんの運転手をしているイゴール。成り行きで誤配された手紙を正しい住所に届けるハメに。

手紙に記載された住所に行くと壮健な婆さんがひとり。

 

『残念、その住所はここじゃないわね』

『いや、間違いなくここ…あれ?住所が書き換わっている…』

 

帝国時代の金貨(ニコライ二世の10ルーブル金貨。1906年発行)1枚を前金に、正しい宛先へ手紙を届けるよう依頼されるイゴール

 

ただし…

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中巻き込まれたトラブルを切っ掛けに知り合った女刑事(少年課っぽい)と指定場所に行ってみると取り壊し前の廃墟アパート。

宛名の部屋に入ってみると居座り爺さんが独り。

 

『その手紙が来るのを待っていた…』

 

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 配達人に指名されるのにも何か理由があるようです。

受取人は妻だがもうここにはいない(から探して本人に手渡してくれ)。妻が唯一会っているという娘の所在を教えてやろう。

赴いてみればそこは墓地。

手紙の受取人を求めて彷徨うイゴール

 

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巻き込まれ型の主人公と好奇心旺盛な女性パートナーという組み合わせは「サスペリアPART2」を思わせます。

マクガフィンかと思った封筒の中身はある種の契約解除通知で背景に「ファントム・オブ・パラダイス」な感じも少々。

時間軸を微妙にいぢった後味の良さは「デジャヴ」に近いものが。

暖色を徹底的に排した寒ぅい景観がロシアの誉れを上塗りしています。

 

★ご参考 

 

★恐ろしやロシア(シリーズ1~3) 


  

 

 

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★本日2月18日はジョン・トラボルタ(1954~)の誕生日(おめでとうございます!)

この日に合わせて「ソードフィッシュ」を放送するとはテレビ東京も粋な計らいを。

曼荼羅畑では所在不明なデビュー作と若き日の代表作を。