『お社様の巫女ともあろう者が、村を捨てるなんて、許される事ではありませんもの。ええ、わたくしが許しませんわ』
『ほう。それではそなたがお社様を名乗り、祟りを示すとでも?』
『ええ。わたくしが梨花を再び惨劇の輪廻に閉ざしてみせますわ。そして、梨花に分からせるんです。雛見沢を捨てようという気がある限り、今度の惨劇は永遠に終わらないという事を』
なるほど、こうして「業」が始まったわけですね。
「ひぐらしのなく頃に 業/第24話・郷壊し編 其の七」(2021年3月18日深夜BS11放送/嵯峨敏演出)
沙都子が繰り返せば繰り返すほど、その記憶の残照は周囲に伝播、累積していく。
圭一はレナや魅音を撲殺した記憶に苦しみ懺悔、鉄平に至っては沙都子に対するDVとロクな死に方をしない未来のビジョンのダブルパンチで悔い改めた善人に…。
「郷壊し編」に入った時、「これは沙都子ワシ編でキーマンは鉄平」と看破した人がいましたが、ううむ…(鋭い)。
惨劇最大の立役者である鷹野三四も、自身が利用された挙句トカゲの尻尾にされてしまう未来を幻視(祭囃し編リテイク!)。
他のカケラのオチ(惨劇の結末)の記憶を引き継いだ者は必然的にそれを回避する方向に行動します。
鷹野は富竹に投与するはずだったH173を打たずに終末作戦を回避。
結果、雛見沢に惨劇が起きる可能性がことごとく潰され、梨花が雛見沢を離れるルートが確立していくことに。
このままではどう足掻いても梨花と離れるか聖ルチーアへの道を歩むことになってしまう。それならいっそ…。
私がお社様となって…。
『鷹野が神になるという願望を捨てた矢先にそなたが神になろうと言い出すのだから…実に見飽きぬぞ』
どうやって祟りを成す? 方法は分かっている。必要なのは雛見沢症候群強制発症薬H173。入江診療所に鷹野が持ち込んだアタッシュケースのロックをナンバー総当たりで解読、入手。
ついに悪魔の発明品が沙都子の手に渡ってしまいました。
『これで惨劇を起こすも起こさぬも、誰に起こすのかさえも、そなたの思いのままであるな。だが、それを使う事に良心の呵責はないのか?』
『別にありませんわ。だって、わたくしと梨花が一緒に暮らす未来では、惨劇など起こりませんもの。それ以前のカケラの出来事なんてなかったも同然でしょ。わたくしが最後に選んだカケラが唯一の世界になるんですの。その過程は全て夢や幻と同じですわ』
『つくづくそなたは繰り返す者の適性があるな』
『何度も言いましたよね。エイワさん、わたくし、勝つと決めたら絶対に勝つんですのよ。梨花と一緒に雛見沢で暮らす、その未来をわたくしがゴールとする以上、それこそが約束された絶対の未来。待っていてくださいませ、梨花…大好きな梨花、二人の幸せな世界はすぐそこですわ!』
悪魔の俺たた百合エンド。これで最終回なのか、と思ったら…
『次回、ひぐらしのなく頃に卒 2021年7月放送開始』
「卒」…だと。7月? 分割3(4?)クール?
悪夢はまだまだ終わらない。
おまけ
まるで自分の庭のようにカケラの世界を行き来する沙都子。
(繋げたら009の加速装置みたいになりました)
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★本日3月21日は岩城滉一(1951~)の誕生日(おめでとうございます!)
華々しい芸歴と逮捕歴を誇っていますが、バブリーな空気を身に纏ったやんちゃ小僧なイメージがあってどこか憎めない不思議な人。
本日はこの2本(正確には3本)立てをどうぞ。