「業」24話、「卒」15話、全39話という壮大な血まみれ百合バトルがようやっと完結いたしました。
梨花vs沙都子の『絶対、お洒落な高校生活!』『死んでも勉強したくない!』という魂の慟哭にも似たイデオロギー闘争は、ドラゴンボールな大空中戦から総合格闘技な馬乗り顔面パンチを経て出崎統なクロスカウンターで決着。
お、俺は何を見ているんだ!?
「ひぐらしのなく頃に卒/第15話・神楽し編 其の四」
(2021年9月30日BS11放送/池端隆史演出)
いやまさか決め技がクロスカウンターになるとは…。
しかもここだけ画調が出崎。
ここまでやるのならいっその事、
沙都子の繰り出した左ストレートに合わせて放たれた梨花の右ストレートを沙都子が弾き返して右のダブルクロスで勝負に行った所を上体を沈めてかわした梨花がアッパーで制す、という展開にして欲しかったですね。決め台詞は勿論これ。
『終わった…何もかも』
カケラの世界では「奇跡」によって神剣・鬼狩柳桜を手にした羽入がエイワに一太刀。
ツノにヒビの入ったエイワはまさかの幼女化(えええ!?)。
何、流行ってるの、幼女化。
現実世界では殴り疲れた梨花と沙都子が色々どうでもよくなって和解(何ですとぉ!?)。
結果、梨花は独り聖ルチーア学園へ。
魔女沙都子はその心と肉体を元の沙都子に返して大団円(え、それでいいの?)。
で、意識不明だった悟史覚醒、行方不明だった富竹と鷹野が入江診療所に帰還、敵も味方も関係者全員生存。鉄平は勿論善人のまま。
これ以上ないであろうハッピーエンドの満漢全席。
色々と文句はありますよ。
沙都子魔女化の原因が「勉強したくない(梨花と一緒に雛見沢で暮らしたい)」1本押しなのはやや説得力に欠けますし…。
後追いとは言え、梨花が繰り返した100年をトレスしたわけですから、そこで知った自身の凄惨な末路の数々とか、それでも運命を変えようと足掻いた仲間の存在とか色々行動に影響してきそうな気がするのですが、そこいら辺はオールスルー。
正直、3クール掛ける必要がどこにあったのか、と思わなくもないですが、それなりに楽しめましたし、何より鉄平が幸せそうなので良しとします。
お疲れ様でございました。
あ、因みに本日10月2日は「国際非暴力デー(International Day of Non-Violence)」だそうです(マハトマ・ガンジーの誕生日の由来)。
「ひぐらしのなく頃に卒」の最終回レビューに相応しいじゃありませんか。
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★本日10月2日はナレーター芥川隆行の命日(1919~1990)。
芥川さんと言えば必殺シリーズ前口上。
中でもお気に入りは…
★そしてもうひとかた。本日は須川栄三監督(1930~1998)の命日。
ご紹介の機会の少ない監督さんですが、この作品だけは是非とも。