名前を呼んではいけないもの、というのがあります。
大抵は場所とか回数とかの縛りがあって、簡単にやらかさないよう保険がついています。
ビートルジュースなら３回、キャンディマンなら鏡の前で5回、とか。
でもこいつは違います。
1回でも口にしたらアウト。誰かが言うのを聞いただけでもアウト。
ひとたび口に（耳に）したが最期、その言葉が頭から離れなくなり、やがてその言葉は妄執となって幻聴・幻覚を引き起こし…。
出来る事はただひたすら念仏のようにこの言葉を繰り返すだけ。
『考えるな！言うな！』
Don’t Think It, Don’t Say It
口外法度の禁忌の名前、それは…
「バイバイマン」
（2017年／ステイシー・タイトル監督）
1969年10月20日、ウィスコンシン州マディソンで起きたショットガンでご近所蜂の巣大事件。
『Did you tell anyone?（誰かに言ったか!?）』
銃を構えた男がそう叫びながら、次々に引き金を…。
そして現代。とある年季の入ったお屋敷を共同で借りる事にした大学生エリオット、ジョン、サーシャ。
引っ越しパーティも済ませ、新しい生活が始まりましたが…。
ふとしたきっかけで「バイバイマン」の名前を口にしてしまったエリオット。
コインの幻聴、列車の幻覚、そして友人や恋人が自分を裏切っているのではないかという疑心暗鬼。
考えれば考える程、バイバイマンは現実味を帯びて意識の中一杯に膨れ上がり…。
Don’t Think It, Don’t Say It
唱えても唱えても…。
バイバイマンの思念に憑りつかれた人間が辿り着く考えはひとつ。バイバイマンを知っている人間を全員殺して自殺する。そうすればバイバイマンは存在しないことになる。
果たしてそうか？
エルム街のフレディさんと違い、バイバイマンは直接攻撃を仕掛けては来ません。自滅を誘う技巧派なのです。
終盤、警部役でキャリー＝アン・モスが登場。意表を突いたビッグネーム投入だなぁと思ったら、何と更にフェイ・ダナウェイまで！
監督は「最後の晩餐／平和主義者の連続殺人」撮った人で、ニューフェイスにビッグネームを混ぜるのが得意な人。
得体の知れないものが近づいてくる系ホラーとしてはまずまずの出来だったのではないかと思います。
★何かが近づいて来る系ホラーと言えば…
★実はバイバイマンと同じ人が演じているのが
★英国由来なUMAも我が家に…
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★本日７月9日は作家ディーン・R・クーンツ（1945～）の誕生日（おめでとうございます！）
クーンツと言うとどうしても「デモン・シード」の印象が強いですが、本日はファンタジーも入っているこちらの不思議話を。
★元祖《名前を言っちゃ駄目男》「キャンディマン」リブート版の最新予告編が公開されました。
