デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

走馬灯の終着駅はデストピア。 ファンタズムⅤ ザ・ファイナル

以前、輸入盤BDでレビュー済ですが、字幕も確認したくなったので再鑑賞。

「ファンタズムⅤ ザ・ファイナル」(2016年/デヴィッド・ハートマン監督)

主役は元アイスクリーム屋の禿親父・レジ―(レジー・バニスター)。

主役マイク(マイケル・ボールドウィン)をアシストする心強い助っ人でしたが、いつの間にか「トレマーズ」シリーズにおけるバート・ガマー(マイケル・グロス)のように最前面に。


元々本作はレジ―のスピンオフWEBシリーズとして企画され、2008年に撮影が開始されましたが、ここにメインキャストの映像が加わって限定公開の劇場版になったそうです。

こじんまりと収まる予定が、雪崩式スケール拡大。

本筋はレジ―が彼岸と此岸(戦士としてトールマンと闘いながらマイクを探す世界と、認知症の老人として病院で暮らす世界)を行ったり来たりのエンドレス走馬灯なのですが、ここにチラチラと挿入される「この世の終わり」が実にいい感じ。

超巨大になったスフィアが荷電粒子砲のようなビームを発射してビルを薙ぎ倒す「ラミレスかよ!?」なカットとか、


瓦礫の山と化した街に駄目押しだ!とばかりに直下型火炎放射くれるカットとか、


軍の攻撃ヘリによるガトリング攻撃とか、


未知のウィルスによる頭部爆発感染とか。


田舎町で人知れず戦っていたはずが、地球規模の大災厄になっているじゃありませんか。

無数に浮かぶスフィアを眺めながら、次なる戦いに備える締めは理想的「俺たたエンド」。

前作の前振り(トールマンの前世みたいな私生活とか)が全く回収されていないのが残念ではありますが、アンガス・スクリムはここまでが限界でしょう。

下手にオチなぞ付けずに投げっぱなしで終わるのが本シリーズには相応しいと思います。

余談ですが、日本でトールマン演るとしたら松重豊しかいないんじゃないかと思うのですがどうでしょう?

目元とか口元とか似ていると思いません?


Da capo! めくるめくファンタズムの世界を今一度最初から

 

 

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★本日8月17日は、シーザー武志(1955)、赤井英和(1959)、佐竹雅昭(1965)、ディック東郷(1969~)の誕生日(おめでとうございます!)。

格闘技の祭典ですね。 以前は最年長シーザーさんの出演作をご紹介しましたが、今回は次男(?)赤井さんの若き日と現在の2本立てで。