『飽きちゃったんだよ、そういうの。退屈なんだよ。でもこんなの、誰に言えばいいんだ。人との関わり全てに恋愛がついてくる事に疲れちゃったなんて…。でも、普通の友達みたいなコミュニケーション、知らないんだ』
惚れさせて眷属を増やす事を目的に人間と接触している吸血鬼。
面倒になったら殺せばいい。そうやって生きてきましたが…。
「よふかしのうた/第9話・ずるい」(2022年9月1日深夜フジテレビ放送/小野勝吾演出)
一気に登場人物が増えて話に厚みが。今回のスポットは生涯モテ期のJK吸血鬼・桔梗セリ。
本能的に惚れさせるような立ち居振る舞いをしておりますが、いざつきまとわれるとウザいもの。
処理しきれぬ量のライン眺めてため息ついたところで、夜守くん発見。
『や・も・り・く~ん❤』
飛びつきモーションに入ったセリの顔面を襲う激しい衝撃。
膝。ジャンボ鶴田を凌駕する必殺のジャンピングニーパッド。放ったのはナズナ。
ワイヤーワーク×コマ落としでもここまで綺麗には飛ばないだろうという勢いと飛距離でガードレールに激突するセリ。
人間なら一撃で即死の打撃戦(どう見ても昭和の漫画ですが)を展開して一旦ブレイク。
何か話したいことがあったのでは?とセリの後を追う夜守。OL白河 清澄に続いてJKまで落とそうと言うのか、天然フラグ立て師・夜守コウ14歳。
二人でカラオケボックスに入っているとドアの外に怪しい影。
セリの名を呼びながら、すりガラスを叩き続ける(しかし中には入って来ない)シルエットは完全にホラーです。
『結構いるんだよな。メンヘラ化しちゃう奴』
『その言い方ダメらしいですよ』
あー、それで…
こういう変更になったのね。
メンヘラさん改めダル男さんを面倒だから殺すという選択をしたセリと、阻止しようとする夜守。
夜守に「傲慢な種族」と言われたセリですが、本心は吸血鬼も眷属も関係ない関係…「友達」への憧憬がありました。
こじらせていたのはダル男さんではなくセリ。
こじらせの駄目押しは、眷属ではない人間と友達関係を築いてしまったナズナの存在だったのではないでしょうか。
夜守もダル男さん(本名・秋山昭人)もまとめて始末しようとしたセリ。その直上から急降下してマウントをとったのはナズナ。
今回はナズナの登場シーンがやたらとかっちょいい。アメコミ特撮ヒーローのようです。
元々友達として付き合っていたダル男さんとセリ。吸血鬼の正体を明かし別れを告げますが、感情がそれを拒み…。
いけないと分かりつつ、セリを好きになってしまったダル男さんはセリの眷属になることを志願。
それは夜守が自身の未来として望んでいる結末。だから、
≪ずるい、と思ってしまった≫
眷属祝い(転属祝いみたいだ)のカラオケで夜守が入れたのは「浪漫飛行」。
『何この古い曲?』
まあ確かに古いですよね。私が米米CLUBのライブに行っていたのは商業主義に傾く「浪漫飛行」の更に前。アルバム「KOMEGUNY」「GO FUNK」の頃なので、34-5年前。ほとんど前世。
歳取るわけだなぁ。
☜ランキング投票です。「浪漫飛行」は古くないだろ、と反射的に思ってしまった人はワンポチを。
★本日9月4日は稲妻戦士・木村健悟(1953~。元プロレスラー、現品川区議会議員)の誕生日(おめでとうございます!)。
この人を「レジェンド」の枠に入れるかは人によって好みがあるかもしれませんが、一時期明確に新日本の屋台骨を支えておりました。
その時の代表試合こそ1987年1月14日後楽園ホールの「ルーザーリーブタウンデスマッチ」。
ナズナがセリに放った一撃が「ジャンピングニーパット」ではなく「稲妻レッグラリアット」だったら話が綺麗に繋がったのに、残念。
★もうおひとり。本日は宍戸開(1966~)の誕生日(おめでとうございます!)。
宍戸開と言えばこれですよねえ、これ。