デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

【同じまともじゃないなら】よふかしのうた ♯6【楽しい方がいい】

深夜。ナズナちゃんの「添い寝屋」を訪ねて来た出版社勤務のOL、白河清澄(しらかわ きよすみ)24歳。

マッサージコース料金の半分(2000円)とチュウを餌に代打を押し付けられた夜守コウ14歳。


客を悶絶させるには程遠いテクニックでしたが、そこは会話力(婉曲的身の上話)でカバー。

働く目的はお金とやりたい事(=夜を楽しむ事)のため。

『あたしも君くらいの年の時、同じことを思ったよ。もう10年も前になっちゃうな。初めて夜に外出して、コンビニで肉まんとお茶買って。自分だけの場所みたいな感覚。ずっと忘れてたな』

24歳白河さんと14歳白河さん。


仕事は楽しいけど一人じゃできない。上司とか、同僚とか。楽しそうにしなきゃいけないとか、面白くなくても笑わなきゃいけないとか…。

突然襲ってきた感情の波。

『こんなの、もう嫌だ!会社も飲み会も行きたくないよー!』


携帯着信。

『…上司だ。会社に戻らなきゃ』

この時間に!? いいのか…行かせて。いいわけない。絶対に会社には戻らせない。

ナズナちゃんに(会社に行けないようにして、と)頼んだら、窓から白河さんをポ~ン。


『ぶん投げたった』

『方法が雑!』

夜守がナズナと出会った日同様、自由落下の白河さんを空中キャッチして地面へ。


『泣いてたでしょ。泣くほど嫌な事はやらない方がいいよ』

君はまだ子供だから。会社は学校とは違う。上司に呼ばれたら行かなきゃならない。まともな大人は泣くほど嫌な事でも我慢しなきゃ…。

『俺はまだ子供で、会社の事も社会の事も分からない。甘い考えで生きているんだと思う。まともじゃないと思う。でも!こんな時間に呼び出す上司はもっとまともじゃない。2時ですよ、2時。同じまともじゃないなら、楽しい方がいいよ!

そして吸血鬼はまともじゃなくていい。人間じゃないから。

『もし俺が吸血鬼になれたら、俺があなたを吸血鬼にしてあげる。いざとなったら、人間をやめられる、そう思ったら、もっと楽じゃないかな』

今夜の夜守はオットコ前です。

それにつけても日笠陽子(白河さんの中の人)の安定感よ。

Bパートは、ナイトプールから学校プールとプールのはしご。

ここで多分初めてナズナちゃんの胸が揺れるカットが。


たゆんたゆんでもちっぱいでもない「ほどほど」の胸揺れ(何か凄くリアル)。

深夜の学校プールは(直上から急降下なので「こっそり進入」の醍醐味はありませんが)よふかしの王道です。

来週はアキラの出番があるといいな。

 

「よふかしのうた/第6夜・楽しい方がいいよ」(2022年8月11日深夜フジテレビ放送/高藤聡演出)

 

 

ランキング投票です。会社にも飲み会にも行きたくない人はワンポチを。

 

 

★本日8月14日は作曲家、ジェームズ・ホーナー(1953~2015)の誕生日。

大作・話題作を多く手掛けるアカデミー賞作曲家ですが、出自はロジャー・コーマン組。

「宇宙の7人」に始まり「マグニフィセント・セブン」で終わった数奇な人(2015年に自身が操縦する飛行機の墜落事故で死亡)。

本日は始まりと終わりに奏でた2作品を。

これだけだとちょっと寂しいので、その他に手掛けた作品も少々。

読み返したらあまり(一部全然)褒めてない!でもそれはホーナーさんのせいじゃないので許してください。