『何とお呼びすれば?』
(What do we call you, sir?)
『姓はミスター、名はガラス』
(First name, "Mr." Last name, "Glass.")
「アンブレイカブル」(2000)から18年!
前作「スプリット」(2017)がラストで「アンブレイカブル」と繋がるというアクロバット着地を見せて、今作で堂々完結。
誰が望んだこのサーガ。
「ミスター・ガラス」(2018年/M・ナイト・シャマラン監督)
原題「GLASS」。サミュエル・L・ジャクソンが全身の骨が脆く折れやすい(94回骨折している)「ガラスの骨を持つ男」なため付いたタイトルなので「ガラス」で間違いはないのですが、ミスターと繋げると何か語呂が悪い。
個人的には「ミスター・グラス」の方が良かったような…。
大列車事故からただ独り奇跡の生還を遂げ、決して死なない(アンブレイカブルな)ヒーローとして覚醒したデヴィッド・ダン(ブルース・ウィリス)。
23の人格を有し、更に全人格を凌駕する24番目の人格「ビースト」を覚醒させたケヴィン・ウェンデル・クラム(ジェームズ・マカヴォイ)。
彼らを使って真のヒーロー列伝を完成させようと画策する天才イライジャ・プライス(ミスター・ガラス。サミュエル・L・ジャクソン)。
そして自身とヒーローの同一化は単なる妄想(つまり脳の障害)に過ぎないと断じて、その研究と治療に当たる精神科医Dr.エリー・ステイプル(サラ・ポールソン)。
果たしてスーパーヒーローは実在するのか。
相変わらず字幕が微妙。24もの人格を有する事からケヴィンを≪群れ(THE HORDE)≫と呼んでいるのですが「“群れ”の捜索に集中」とか言われると、昆虫とか動物の集団か犯罪集団の組織名みたいです。
更に、24の人格が主導権を得ることを自分にスポットライトを当てるという意味で「照明を取る(hold the light)」と言っているのですが、家電の話をしているようで実感がわきません。
『“群れ”は照明を諦めて』とか言われても何のことやらです。
『アンブレイカブル』(2000年)の権利を所有するのがディズニー傘下のブエナ・ビスタ・インターナショナル。
『スプリット』(2016年)のスタジオがユニバーサル・ピクチャーズ。
テーマパークで鎬を削る両社が、本作のためにチームを組むことに合意したというのは結構凄い事のような気がします。
シャマランのコメントを読む限り割と「快諾」で揉めた形跡は見られないのですが、これは両社の懐が深いと見るべきか、どっちにとっても大したコンテンツではないと思われていたとみるべきか、判断迷います。
★前作のおさらいはこちらから。
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