デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

【いつの間にそんなに…】悪魔の棲む家 REBORN【シリーズ堂々21作目!?】

皆大好きアミティヴィル・ホラー「悪魔の棲む家」シリーズ堂々21作目(そんなにあったのか!?)。

悪魔の棲む家 REBORN」(2018年/ダニエル・ファランズ監督)

今回はオリジナル(1974年)のリメイク(2005年)の再リメイクではなく、事の発端となったロナルド"ブッチ"・デフェオ・ジュニアによる「デフェオ一家皆殺し事件」の顛末を描いています。

なので、正しくは1982年の悪魔の棲む家 PART2」のリメイクという事になります。

原題は「THE AMITYVILLE MURDERS」。「HORROR」ではなく「MURDERS」になっているのがミソ。怪異ではなく事件なんですね。

家に憑りついている「何か」もそれっぽく描写されてはいますが、全体的にオカルト色は薄目(必然的にエンタメ色も薄目)。

神父とか出てきませんし、悪魔祓いは勿論、派手なポルターガイストとかもありません。

それどころか、凶行の原因は父親のDVと本人のLSD&統合失調で説明がついてしまいそうな描き方。

よく言えば、(全て狂った父親の凶行で説明できる余地を残した)「シャイニング」におけるキューブリック的アプローチを模倣しようとした、という事になるのかもしれませんが、う~む。

これまで本編の枕として数分で処理されていた過去の惨劇を99分に引き延ばしたわけですから、あれこれ希釈された印象になるのは仕方のない事。

スパイスとして、土地を買って問題の家を建てたおじいちゃん(2作目でプッチを演じたバート・ヤング!)おばあちゃん(イタリア人で魔女に造詣が深い)の話とか、DV父ちゃんにマフィアっぽい組織から手渡される大金(これがなくなるとお父ちゃんの命もヤバイ事になるらしい…のですが最後まで説明なしの投げっぱなし)なんていう小ネタが入っているのですが、ここをもちっと膨らませたら、話に深みが出たんじゃないかと思います。


以下余談。

WIKIの「シリーズ21作目」という解説に驚いて、allcinemaで「悪魔の棲む家」を検索したら12本引っかかってきました。

「新」「真」「震」「続」「完結編」「最終章」etc.

次にIMDbで「AMITYVILLE」を検索したら無限に湧いてくるんじゃないかと思うくらいの当たり方。

どんだけ好きなんだよAMITYVILLE。

近年のグッときたタイトルとポスターを並べてみましょう。

Amityville Bigfoot(2024)

 

Amityville Shark House(2023)

 

Amityville in Space(2022)


いやあ…何でもアリですねAMITYVILLE。

 

★2005年のリメイク作のご紹介はこちら。

 

 

 

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