
容姿を馬鹿にされ虐められ蔑まれ。
いじめっ子どもに無言の報復。
「PIGGY ピギー」(2022年/カルロタ・ペレダ監督)
スペインの田舎町。精肉屋の娘サラ(ラウラ・ガラン)は太った体型のせいで「子豚」「ベーコン」と罵られからかわれる日々。
夜は夏祭りという酷暑の日、サラはひとり自然プール(川を利用した天然のプール)に涼みに来ますが、運悪くいじめっ子3人組に遭遇。
散々はやし立てられ、水面から顔を出した所をタモのような網を被せられ、タオルや着替え、携帯の入ったバッグも持ち去られて炎天下を水着だけで帰る羽目に。

通りすがりの男グループにもからかわれ。
他にプールの利用客はおらず、唯一、見知らぬ男性だけがいじめっ子とサラのやり取りを見ていました。

川の底に何かある!
帰り道、サラを追い越して停まった1台の車。その後部ドアから覗いた顔はさっきのいじめっ子3人組の一人。しかも血まみれ。
『サラ、助けて!』

明らかに拉致。恐らく他の二人も一緒。運転席のドアが開き、顔を出したのはプールで見た見知らぬ男性。
彼はサラのために1枚のバスタオルを。目と目が合う男とサラ。その間も後部ドアを叩き続けて助けを乞ういじめっ子。
男がサラの前で車を停めたのは確実にわざと。自分が何をしたのか見せつけるため。
助けるか、見捨てるか。こんな奴らを助ける理由なんか宇宙の果てまで探してもひとつもありません。サラは黙って男に手を振って別れの挨拶。
走り去る車。いじめっ子の絶叫が尾を引いて…。めでたし、めでたし。
ここまで約20分。別にここで終わっていいんじゃね?と思ったら原作となったショート・フィルム(2018年。約13分)はここで終わっておりました(大正解!)。

左上下:ショート・フィルム、右上下:劇場版本編。
劇場版は、ここから話を膨らませているのですが、どうにも語り口が弱く拙く(要するに風呂敷の広げ方が下手。加えてあちこちに気を使って綺麗にまとめようとしたためにオチが滅茶苦茶中途半端)。
あれこれ考察できる余地を残しているとも言えますが、すっきりしない幕切れはストレスの残るものになっております。
お話の展開は本編でご確認頂くとして、お話の類似性を感じたのは「アメリ」。
孤独で復讐癖と妄想癖があって白馬の王子様を待っているアメリとサラは相似形のように見えます。

「裏アメリ」?
ちょっと人に言えない収集癖がある彼氏さんという存在も似ています(アメリにあった「ストーカー癖」はこちらでは彼氏さんのキャラになっています)。
「アメリ」はマイナス因子全てが陽転する奇跡の物語でしたが、「PIGGY」は全ての選択が陰転する日常残酷物語。
個人的には左手の挙動ひとつでお話に完璧なオチをつけたショート・フィルムを「完全版」として推したいと思います。
★曼荼羅畑的「完全版」を観たい方はこちら。
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https://www.reddit.com/r/horror/comments/y37hrx/has_anyone_seen_piggy_2022_its_a_spanish_film_its/?rdt=32804
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