デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

実はスタローン映画の中で一番好き F.I.S.T.(フィスト)

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地味で客も入らなくてスタローンのキャリアとしては黒歴史かもしれませんが、大好きです。

 「F.I.S.T.(フィスト)」

(1978年/ノーマン・ジュイソン監督)


しがない荷積み労働者ジョニー・コバック(スタローン)が、全米長距離トラック協会のドンにのし上がっていきます。

F.I.S.T.とは「Federation of Inter State Truckers」の略ですが、そのまま読めば「鉄拳」。

『What are we?』『FIST!』というアジテーションが実にかっちょいい。

組合の支部長が警察の銃弾に倒れたのをきっかけに、コバックは闇社会の力と結託して一気に勢力を拡大していきます。

圧倒的な暴力で、経営者・権力者をなぎ倒していく様は、ビル・コンティの勇壮な音楽と相まってアドレナリン大放出。このシーンで心に灯のともらない奴とはちょっと友達にはなれません。

展開だけ見ると、正に一足早い「スカーフェイス」であり、一足遅い「ゴッドファーザーPart2」なのですが、どちらにもなれなかったのはアル・パチーノとの役者力の差でしょうか。