『伊波拉ぁ!!!』
モラルも正義も良心もこの一言で彼岸の彼方へ高速ワープ。
「エボラ・シンドローム/悪魔の殺人ウィルス」
(1996年/ハーマン・ヤオ監督)
もし、勢いだけで女も子供も躊躇無く殺す人でなしが“エボラ出血熱”に感染したら。
しかも!そいつが1千万に一人の免疫保持者だったら。
さらに!警察に包囲された保菌者がやけっぱちになって暴走したら・・・。
香港映画の凄まじさは「八仙飯店之人肉饅頭」で目の当たりにしましたが、いやあ、まだまだでしたわ(笑)。
香港のチンピラ、カイ(アンソニー・ウォン!)は、ボスとカミさん惨殺して失踪。
10年後、アフリカのレストランで下働きしていたカイは、死にかけた原住民の女を道端でレイプ(途中で撲殺)してエボラに感染(でも免疫があって復活)。
やがてアフリカにエボラ慢延! 観光客や現地人がマンガのように痙攣しては血を流してあの世行き。
アフリカ警察がカイの存在を突き止めた頃、カイは店の金を着服して香港へ。
あらゆる批判(非難?)を屁とも思わない暴力的エネルギーの濁流に翻弄されましょう。
子供にガソリンをかけ、雇い主夫婦の肉でハンバーグを作り、「伊波拉ぁ!!」と叫びながら、己の血を毒霧のように噴き出して街中を疾走するアンソニー・ウォンを心から尊敬します。
※関連:「八仙飯店之人肉饅頭」→2009年2月9日