制作費を考えれば無理難題なんでしょうが、市街戦が観たかったなあ。
「ミカドロイド」(1991年/原口智生監督)
旧日本軍が戦況好転の切り札として開発した人造人間「百二十四式特殊装甲兵ジンラ號」。
しかし、鉄の鎧に包まれた殺人兵士は実戦投入されること無く闇から闇へ。
そして現代。蘇ったジンラ號とその覚醒を阻止する男たちの“戦後処理”が始まった。
血沸き肉踊る設定です。「ケルベロス」の原型とも言えるジンラ號のデザインもレトロチックで秀逸。特撮監督に樋口真嗣、音楽に川井憲次、監修に実相寺昭雄という完璧な布陣。
それなのに、嗚呼、それなのに。
なんですか、この青臭い貧乏臭い辛気臭い展開は。
「ケルベロス」もそうですが、こんな素晴らしい素材を手にしながら何で内へ内へと篭もっていくの?
こんなの、コンクリートぶち破って平和ボケした現代人切り刻んで(ジンラ號の武器は98式軍刀と100式短機関銃改べ式テラ銃)、パトカー蜂の巣にしてグレンの炎をバックに仁王立ち、菊の紋章がきーらきらってなシーン撮らないでどーするのよ。
贅沢は言わん、アニメでもいい、誰かリメイクしてくれ!