デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

見事に全員狂ってる!凄すぎるぞ香港。 八仙飯店之人肉饅頭

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本当に実話なのか?

八仙飯店之人肉饅頭(ヘア無修正版)」

(1993年/ハーマン・ヤオ監督)


必殺料理人ウォン(アンソニー・ウォン)の香港~マカオ猟奇旅。

香港で人間バーベキュー、マカオ人肉饅頭、クライマックスは一家8人(内幼子5人)皆殺し&解体ショー。

泣き叫ぶいたいけな子供を連続首チョンパ・・そりゃ映倫が認可する訳ないよなあ。

でもね、本当にヤバイのはこの後。

マカオ警察はウォンを逮捕したものの証拠がない(全部饅頭にして喰っちまったから)ので、執拗な自白強要を繰り返します。これが半端無い。

集団暴行、囚人リンチ、覚醒剤使って不眠、背中に水注射して寝ると激痛・・・。もう一度聞く。本当に実話か?

で更に凄い(と言うか呆れ返る)のが、この映画、ゆる~いコメディなのよ。

刑事たちの描写は、ジャッキー・チェンとかチャウ・シンチーが混じってても全然違和感が無い程、まったりほのぼの。

常に女はべらせてる部長刑事(ダニー・リー)、ドジな部下、部長に憧れる健気な女刑事・・・この愛すべきキャラが暴行の限りを尽くします。

結局、ウォンは拷問に耐え切れず空き缶のプルトップで手首切って、いや、ほじくりかえして自殺(DVDのメニュー画面のカーソルがプルトップになってます。ナイス気配り)。

アンソニー・ウォンはこの鬼演技で94年の香港電影金像奨・アカデミー主演男優賞を受賞しました。恐るべし香港映画界。